第163話

「フフ、ありがとう。」

 少しだけ、気が楽になったよ。

 リオは、大きくため息をつき、

ゆっくりと立ち上がった。



 その夜、あたしは、着替えを

取りに、シェアハウスへ戻った。


 リオたち捜査員は、関係者を

調べるため、屋敷を後にした。


 もちろん、優しいクッキー様は

リオたちが帰った後、傷ついた

あたしを労(ねぎら)ってくれた。


 ホラー作家のジョーも盛んに

何か励ましの言葉を掛けて、

くれたが、こっちは、端から聴く

気がない。


 ボーッとしたまま、あたしは、

部屋へ入った。


 でも、このままクッキー様の

屋敷へ泊まっていいのだろうか。

 愚かなあたしを許してくれる

のか心配だ。

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