第160話

「だから・・・・、私を避けて

いるの。だから、私に相談したく

ないの。」


「もちろん、それだけじゃない。

うぅ・・・・!」

 泣かない。絶対に、この人の

・・・、

リオの前では・・・、

「お姉さんは・・・、私から、

最愛の人を奪ったの!」

「え、最愛の人?」

 ジョーが聞き返した。


「パパとママを奪ったのよ!」

 リオを睨みつけた。


「それは・・・。」

 さすがにリオも顔色を曇らせた。


 クッキー様も、掛ける言葉が

ないようだ。

 それでも、肩に手を添えて、

優しく微笑み掛けてくれた。


「でも、クッキー様!

これだけは、信じて!」

「はい。」

 優しい眼差し。


「あの時の・・・、あの事故の

事は、断片的にしか、覚えて

いないンです。」

「ええ、」

「誰が、首謀者で・・・、

誰が命じて、あんなイタズラを

やったのか。全く覚えていないンです。」

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