第5話 強圧的な普通の押し付け

まず普通主義は理念的には誰であっても受け入れるというものであった。しかしその理念が強ければ強いほど普通という概念もまた強力なものとなってしまう。

新普通主義とはその普通の概念をあたかも武器のように用いて、他人に要求するものである。そして歯止めが効かなくなればそれは極めて暴力的なものとなっていく。


また、家庭、学校、職場、コミュニティなど場の支配にとってもそれは好都合となる。場にとって邪魔な存在は「あいつは普通ではない」として排除されることになる。また「普通」ということを盾に様々な要求を突き付けて屈服させるということも起こりうる。

そして「普通」という錦の御旗があるがために、それに逆らうことは非常に困難になっていってしまう。

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