第133話

「ノアを巻き込んで……」

 舞美はナポレオンの背中を撫でた。気持ち良さそうだ。


「いや、謝る事なんかないよ。でも……」


「え、でも、何……?」

「どうして、オレだったのかな……って!」


「何で、アリバイに使ったか……?」

「ああ……」

「そうね……。ノアは、お人好しで騙され易いから……」

「フフ、なるほど……」


「それに、誰よりも優しいからよ」

「フ、別に……、優しくなんかないさ」

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