第132話

 オレたちは並んでベンチに座った。


 子供たちが母親に手を引かれ帰っていった。

 良い匂いが漂ってきた。

 舞美の方からだ。

 近くで見ると本当に可愛い。

 ヤケに胸がたかなってきた。


 舞美は、大きな瞳をじた。


「これで、良かったのかな……」

「え……」


「金沢君のお祖父さんが全部……

 自分がやったって……」

 辛そうに言った。


「うん……」僕にも解らない。


「ゴメンねぇ……」


「え……」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る