第102話 睡眠導入剤ね

「睡眠導入剤ね。金沢さんのトコには、たくさん余ってるでしょう」

 美人警部補のリオが口を挟んだ。


「な! 私たちが、どうして……?」

 祖父が聞き返した。


「もちろん共犯だからよ」

 事も無げにリオが言った。


「バカな事、言わないで!!」

 今度は舞美が声を荒げた。


「そうよ。証拠はあるの!?」

 メイも反論した。


「今となっては何もないさ。残念ながらね」

 おそらく尿を調べても睡眠導入剤の痕跡は残っていないだろう。


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