第99話

「そ、ノアに自殺されちゃ、こっちだって寝覚めが悪いジャン!」

 メイは、舞美に寄り添った。

 いつの間にか、3人は手を握り合った。


「ああ、あの時も……、確かそう言ったな」

「私たちは、結果的に文孝君を見殺しにしたから……」

 メイの言葉に祖父母は堅い表情だ。

 祖母はギュッとハンカチを握りしめた。


「だから! オレを励まそうと思って……」


「そ、ついでに、樹理のバースデーを祝おうとした。ただそれだけよ!!」

 メイは舞美の手を堅く握っていた。

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