もし私が名画座のキュレーターだったら。

「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」×「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2」

例えば。

「続編がファーストを越える事はあるのでしょうか」と、名画座のスタッフが唐突に言い出したとする。

丁度この週末にパシフィックリムの続編が公開されたからだ。

続編がファーストを越えている作品、というよりも、どちらも同等に面白く、ファーストと続編をセットで上映したくなる映画はなんだろう。

自分の個人的趣味で考えた時。

ガーディアンズオブギャラクシー？バーフバリ？パディントン？

ここ数年の映画ならその辺りが続編含めて好きだなと思う。というかバーフバリは内容的に1と2はセットで見ないとむしろ駄目な映画である。

他にもシリーズ物の映画で面白い物はある。しかし例えばスターウォーズや007のように長いシリーズだと、ファンも多いのはわかるがどれをどう切り取って上映すればいいかわからなくなってしまうだろう。

今日はなんとなく「チャイニーズ･ゴースト･ストーリー」の気分である。

「チャイニーズゴーストストーリー」は1989年に、続編の「チャイニーズゴーストストーリー2」は1990年に公開された香港映画だ。

レスリー・チャン主演のファンタジーテイストの強いホラーである。

書生の青年が一晩の宿のつもりで泊まった古びた寺で美女の幽霊と出会うストーリーだ。2ではその美女と瓜二つの女性と出会った事から大変な事になってしまう。

この2本を続けて見ると、2では予算が増えた事がよくわかる。エフェクトがレベルアップするのだ。

まだまだCG技術が今よりも拙い時代の作品だ。その中でびっくりするような仕掛けも登場し、見ていてとても面白い。

ストーリーは比較的シンプルでわかりやすいのだが、突然歌を歌い出したり空を飛んだり、なんでもありな内容で飽きる事がない。

一応便宜的にホラーというジャンルに属するが、余り怖くはない。

びっくりファンタジー、とでも言う方がしっくり来る。

非常に良いB級映画だと思う。

セットで見るととても楽しい。

だからシリーズ物なら先ずこの2本をセットで上映したいなあと思う。