「ドッグ・バイト・ドッグ」×「アシュラ」
今日のテーマは「ハードコア・アジア」だ。
どちらもR15指定がついた、どこに出しても恥ずかしくない立派なバイオレンス映画だ。
今回の名画座は「ドッグ・バイト・ドッグ」×「アシュラ」の2本立てをお送りしたい。
箱で言うならキネカ大森辺りでやってくれたら小躍りする。
「ドッグ・バイト・ドッグ」は以前紹介した「ドラゴン・マッハ」を撮ったソイ・チェン監督による2008年製作の香港映画だ。殺し屋のパンと彼を執拗に追う刑事ワイ。香港とカンボジアを舞台に、2人の痛々しい攻防が描かれる。
ワイを演じるサム・リーの顔がどんどん険しくなっていき、悪に堕ちていく姿には身震いする。
その刺すような激しさを経てのラストシーンは忘れられないシーンである。
「アシュラ」はキム・ソンス監督、2016年製作の韓国映画。汚職に手を染める市長と、その尻拭いをして金を受け取っている刑事。そこに検事の追い込みも加わり、血塗れの戦いに発展していくのだ。
良い具合に癖のある市長のキャラクター、そして途中のカーチェイス、終盤の血で血を洗う戦い等が印象的である。
どちらも決して優等生ではない悪に身をやつす刑事が主人公であり、徹頭徹尾アクション、暴力描写がえげつない。
ひたすら悪を描く事だけに徹した潔い映画とも言える。
人の闇や暴力性をエンターテイメントとして突き付けてくる、とんでもない2本である。
しかしアクションというジャンルに於いて、確実に爪痕を残した作品ではないかと思うのだ。
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