「ジェーン・ドゥの解剖」×「屍憶」
今日のテーマはそのものズバリ、捻りがなくて申し訳ないくらい直球である。
「シカバネとホラー」という身も蓋もないタイトルをつけたい。
「ジェーン・ドゥの解剖」×「屍憶」というホラー2本立て。
「ジェーン・ドゥの解剖」は日本では2017年に公開されたアメリカのホラー映画だ。
ある家の床下から発見された身元不明の女性の遺体。
その解剖を依頼された火葬場を舞台にした密室ホラーのような形状のお話である。
主な登場人物は火葬場の経営者でもあり検死官でもある男性とその息子、それと女性の死体。
とてもミクロな世界で繰り広げられるホラーなのだが、決して矮小な内容にはならず、とても上手に作られたホラーである。
さりげないポイントポイントで見る人をゾワッとさせてくる上、死体に隠された謎も想定外の方向に転がっていく。
全てを白日の元に晒すはずの解剖。しかし解剖を進めれば進める程謎の増えていく死体。
その不気味さから目を逸らす事が出来ない。
「屍憶」は台湾で作られたホラー映画だ。制作は2015年だが、日本では2017年にイベントで公開された。
日本も制作に関っているため、Jホラーの手法と台湾の因習が合わさった面白いホラーとなっている。
未婚のまま亡くなった死者のために行われる冥婚。その風習を取材していたテレビ局のスタッフ、ハウが赤い封筒を拾った事で怪異に巻き込まれていく。
古い時代の花嫁衣裳を着た女性の死体の描写が非常に不気味で、思わず目を背けたくなる瞬間が何度もある。
ハオのエピソードと女子高生インインのエピソード、その2つを同時進行させる演出が目を引く。
この2つのエピソードが後半でどうシンクロし、どういう結末を迎えるのか気になって仕方ない、そんな1本であった。
どちらも美しい女性の亡骸が話の中心にいる。
亡骸の過去に振り回される人々というオーソドックスな設定ながら、それを緊迫感のある映像で上手に見せてくれるので飽きない。
ホラーらしいホラーとも言えよう。
好きな人にはぜひ楽しんでほしい。
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