「さらば青春の光」×「ウィー・アー・ザベスト」
今日も続けてロック映画特集をやりたい。
音楽映画は名作が多いのだ、色々な組み合わせを考えるのが楽しくて仕方がない。
前回は兎に角「濃くて強いロック映画」といった雰囲気の2本であったが、今日は「青春映画」という甘酸っぱいコンセプトでロック映画を2本選んでみた。
そう、ロックとは常に青臭い青春でもあるのだ。ブルーハーツのように。
「さらば青春の光」×「ウィー・アー・ザ・ベスト」の2本立てである。
「さらば青春の光」は1979年に製作されたイギリス映画だ。
以前紹介したロックオペラ「トミー」と同じく、イギリスのロックバンドThe Whoの「四重人格」というアルバムをコンセプトに作られた。
これはモッズファッションのバイブル的映画と言っても差し支え無いのではないだろうか。
モッズとロッカーズの戦いを中心にした内容で、主人公ジミーの青春譚である。
音楽やファッションだけではなく色恋やドラッグ、暴力に溺れる若者の衝動を音楽に乗せて魅せて来る。
「ウィー・アー・ザベスト」はスウェーデンの映画で、日本では2013年東京国際映画祭コンペ部門出品を経て2016年にシネマカリテでのイベント内で上映された。
東京国際映画祭では最優秀賞と言えるサクラグランプリを受賞している。
1980年代のストックホルムを舞台に、パンクロックを愛する13才の少女達の友情を軸とした青春映画だ。
まだほぼ子供と言っても差し支え無い年齢の少女達が家の事や学校の事で悩み、その鬱憤を晴らすかのようにパンクバンドを結成する。ほろ苦い恋のような経験をしながらも、女同士の友情は騒がしくも繋がっていく。
パンクを愛する少女でありながら、部屋にはABBAのチラシが貼ってあったりもする。そんなところを可愛らしいなあと思ったりもする。
青春という概念とロックは親和性が高い。
あなたがどのような青春を送ったか・送っているかでこれらの映画の印象は変わるだろうが、振り返れば明るかった青春も暗かった青春もどちらもロックだと私は思う。
勢いのあるパンクが似合う青春か、後ろ暗いグランジ・オルタナティブロックが似合う青春か、重たいメタルが似合う青春か。そんな程度の違いなのだ。
かつて若者だったあなたは青春を送っていた時に何を聴いていただろうか。
今若者のあなたはどんな音楽で心を支えられているだろうか。
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