「イット・フォローズ」×「CABIN」
今回もまたホラー特集になる。
苦手な方には申し訳ないのだが、これは完全に私の趣味である。ホラーは書きやすいのだ。
今日は前回のように特に明確なテーマは決めず、ここ数年の間に見たホラー映画の中で個人的に「これは面白い」と思った2本をざっくりと選んでみた。
「イットフォローズ」×「CABIN」の2本立てだ。
シリアスホラーの「イットフォローズ」と、王道ホラーのパロディである「CABIN」は是非合わせて見て欲しい。
「イット・フォローズ」は日本では2016年に公開されたアメリカの映画だ。
「セックスを媒介に呪いが伝染する」という少々奇抜な設定ながら、ギャグに走る事なく下品にもならず、上手に作られたシリアス・ホラーである。
そう、セックスを真っ正面の題材にしながら下品さを余り感じないという点がこの映画の良さであり面白さである。
一見えげつない設定の割には不愉快さが少なく、ひたすらうすらぼんやりとした恐怖というものを追及しているのだ。
全体的に少し地味な印象も受けるが「ただ向こうから人が歩いてくる」というそれだけの絵でザワザワとした恐怖を感じさせてくるのだから凄い。
終盤のプールのシーンはやや唐突な印象があったが、シリアスホラーの良作であると言えよう。なんとなくスタイリッシュに思えるラストシーンもなかなか面白い余韻がある。
「CABIN」は2013年日本公開、やはりアメリカ発のホラーだ。
大学生がバカンスで訪れた森の中の小屋でとんでもない恐怖体験をする。
そんな一見とてもベタな設定のストーリーである。
しかしそこに大きな秘密が隠されていた。怪奇現象の背後で手を引く人々がいたのだ…
ホラーの王道、あるあるネタを踏襲しつつ、最後には派手な展開と壮大な結末が待っている。ある程度ホラー映画を見慣れている人間からすると、この少し捻られた絶妙なパロディはたまらないだろう。
ホラーとは大概B級にカテゴライズされがちである。
その中で真正面からシリアスに作ったイット・フォローズ、B級の王道を上手にパロディとして消化したCABIN。
有象無象のホラーの中で、ちょっとだけ目先の違うこの2本を是非見て欲しい。
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