「ハイド・アンド・シーク」×「永遠のこどもたち」

今日の2本立ては「子供×館モノホラー」がテーマといったところだろうか。

むしろ単純に「館モノホラー」をまとめた特集上映をしてみたい。

以前取り上げた「箪笥」以外にも「死霊館」「ヘルレイザー」「シャイニング」「ポゼッション」等、今パッと思いつくだけでも沢山ある。「呪怨」と「クロユリ団地」の2本を掛けるJホラーの日も設けたい。

見に来た人が皆家に帰るのが怖くなる、そんな特集をしたい。厳密には館モノとはズレるがペットセメタリーも掛けたい。

単純に私がホラーに飢えているだけだ。

キャーキャー騒いで(劇場では心の中で)ストレスを発散したい。


その中で今日は「ハイド・アンド・シーク」×「永遠のこどもたち」の2本立てを上映しよう。


「ハイド・アンド・シーク」は2005年公開、ロバート・デニーロとダコタ・ファニング主演の1本。

日本では「暗闇のかくれんぼ」という副題がついた。

一概にホラーというよりはサイコスリラー要素も強いだろうか。

母の死をきっかけに心を閉ざした少女と心理学者の父の話である。

前半のダコタ・ファニングちゃんによる圧倒的ターンからの後半、ロバート・デニーロさんの巻き返しは流石としか言いようがありません!


「永遠のこどもたち」はJ.A.バヨナ監督、ギレルモ・デル・トロ製作総指揮によるスペイン・メキシコ製作の1本。

一見ファンタジーの体を取りながら、マイルドな館物ホラーである。

孤児院育ちの女性が夫と息子を連れ、かつて自分が暮らした孤児院を買い取って住む事に。

その古めかしい建物で不思議な出来事が起きる。

これは幸福な話ではない。

しかし不思議な優しさに包まれた変わったタイプのホラーである。


館物ホラーは大体が「引っ越し」が話のスタート地点にある。

家庭に何かしらの複雑な事情がある事も多く、その中での年少者=子供が怪異に巻き込まれる、犠牲になる、というパターンが多いように思う。

しかし王道の設定ではあるが監督、脚本、製作国、役者、色々な要素の組合せで何気なく個性が出る物だ。

その中でラストシーンの余韻が妙に印象に残っている2本。

それが「ハイド・アンド・シーク」と「永遠のこどもたち」なのである。

どちらも派手なタイプのホラーではない。

しかし見終えた瞬間、ふわっとした怖さや哀しみを感じるのだ。

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