「ミラクル7号」×「宇宙人ポール」

今回は「未知との遭遇」というテーマで2本選んでみる。

もし私が名画座でSF特集をやるなら是非とも捩じ込みたい組み合わせだ。


「ミラクル7号」×「宇宙人ポール」


どちらも人類と宇宙人の邂逅を描いたコメディ映画という共通点がある。


「ミラクル7号」は2008年公開、「少林サッカー」で知られるチャウ・シンチー監督・主演の香港映画。

貧乏暮らしでありながら健気に寄り添って生きるティーとディッキー。このたった2人きりの親子がミラクル7号、通称ナナちゃんという小型宇宙人と出会う事で世界が変わり始めるのだ。

モフモフの頭に大きな目、緑のボディで子犬のような姿のナナちゃんはどこからどう見ても頼り無い宇宙人である。

しかしそのナナちゃんが親子の危機を前に奇跡を起こす。


「宇宙人ポール」は2011年公開、グレッグ・モットーラ監督によるイギリス・アメリカ合作の1本。

イギリスのオタク男子2人組がアメリカのオタクイベント、コミコンに向かう途中でポールという宇宙人に出会ってしまう。

そのポールは大変口が悪く下品な宇宙人であった…


宇宙人×コメディ。

これはもうなんでもありの組み合わせだ。

何が起きても「宇宙人だから」で全てなんとかなってしまう。むしろ勢いが必要だ。

しかもただ笑えるだけではない。

「ミラクル7号」主人公の親子はナナちゃんの存在を通して絆を深め、「宇宙人ポール」主人公のオタク男子2人はポールとの旅を経た後、成長した姿を見せてくれる。


未知との遭遇が人を変える。

どちらもストーリーとしては出来すぎなくらい出来すぎかもしれない。

終始笑いが止まらない程のコメディでありながら、ちょっと泣ける良い話だなんて狙いすぎだ。

でもそんな予定調和も良いものだ。

安心してフィクションを楽しみたい。そんな時もある。


「宇宙人ポール」はPG12指定がついている。

12才未満の子供は親同伴で見てね、という規定だ。

実際ギャグが少々過激な傾向はある。そのギャグに子供がついていけないこともあるかもしれない。内容を理解するためにせめて先に家で名作「E.T」位は予習復習しておいても損はないかもしれない。

しかし是非ミラクル7号と共に親子で一緒に見て欲しいなとも思うのだ。

映画を楽しく見ながら親子で沢山の会話をして欲しいなと私は考えている。

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