ヲタク、まさかまさかの告白をされるそうです
前回のあらすじ
無双と夜空を楽しんでいるオタクにアリスが歩み寄る
うん!我ながらざっくりしすぎだな!
「隣、よろしいですか?」
「はっ…はいっ!どうぞ!」
オタクは直ぐに隣を空ける
またまた言葉がしどろもどろになりかけてるが大丈夫か?
「………」
「………」
しばし両者無言となる
こんな絶景の下で美少女と二人きり
なんというロマンチックなシチュエーションだろうか!
この手を活かす他無い!
…が
「…星空…綺麗でありますね」
「そうですね」
なんと会話がここで終わる
オタクぅ!なんとかしろよ!!
告白とかしろよ!!←早すぎ
面白味がねぇだろ!
チラチラとアリスをうかがうが星空を見つめているアリスは視線をピクリとも動かさない。
そう…まるで興味が無いか、ある決意をしているかの様に
オタク相手なら確実に前者だな!!
オタクの心は1のダメージを受けた
結構頑丈だな!
ちなみに体力MAX5
最大値が低かったよ!
結構メンタル弱かったよ!
強いと思った私が馬鹿だったよ!
「…あの」
「はっはい!」
さっきからオタクが同じような返事しか出来てないのは笑う
↑それは今どうでもいい
アリスがオタクに話題をふる
「実は…相談したいことがあって」
「…相談したいこと、でありますか?」
「はい」
まさか告白か?←それ以外の考えは無いのか
まあ有り得ねえけど←言うと思った
「これは告白なんですけど…」
なっ何ィ!!!(ここ数日で最大の驚き)
「えっ…告白!?」
オタクは耳まで真っ赤に染まっている
恋愛ゲームで耐性はあると思っていたが
ゲームとリアルは違う
リアルはクソゲーなのだ!
「はい…実は」
初めてあった時から好きだったんです
そんな幻聴がオタクの中で高速リピートされる
「実は私、元奴隷なんです」
えっ?
オタクにとってとんでもなく予想外なコメントが流される
オタクが途方に暮れているのを見てアリスが
「…奴隷なんてやっぱり汚らわしいですよね」
「そっ……そんなこと…ないでありますよ!」
お察しの通りオタクは奴隷であるという点では無く予想外の言葉に対して途方に暮れている
相談→告白
なるほど!我々が思っている告白と違うのも頷ける!(こっちが正しい使い方ですよ?)
「…でも何でそれがしにそのことを?」
それはそうである
普通なら隠しておきたい事実であるのだから
「それは協力をあおぎたいからです」
「して…協力とは?」
「私はこの国の奴隷制度を撤廃させたいのです!そのために王に直訴したいのですが私は無力ですので…」
「いいであります!」
「えっ?」
そりゃアリスが驚くのも無理はない
即答だぜ?即答
元奴隷が王に直訴
それをすれば未来なんて容易に想像がつく
なのにコイツは後先考えずに即答
確かに能力が有れば大丈夫そうだけどさあ…
「その代わりにお願いがあるであります」
「…なんでしょう?勿論やれることならやりますが」
「それがしにこの世界のことを教えて下され!」
「えっ?そんなことでいいんですか?」
「いいであります!」
うん確かに情報は重要だ
オタクはこの世界においてマジで無知だし
でもコイツこの先大丈夫だろうか
先が思いやられる…
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