第136話 魔石集め

祝200万PV達成!

といっても1話の文字数少なくって話数多いから、単純に喜ぶべきところではないですが。

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 学内ではエピック素材は基本回ってこない。入手するには購入することになるのだが、迷高専の生徒だからと割引があるわけではない。

 購入申請すれば優先的に入手はしてくれる。ただ資金的な問題もあってなかなか手にできないとのことで、今回のエピック素材提供で年内いっぱい整備は無料で受けてくれることになった。


 エピック星1の牙や爪の買取価格って四、五千円くらいだったと思うんだが購入価格はものによっては二割高以上の価格になるようだ。

 企業が購入より探索者を雇用して取りに行くんだからそうなんだろうな。


 工房棟を出た時には結構な時間になっていたため、調べ物は明日にして学校を出る。スーパーで食材の買い出しをしないと食材がない。普段は買わない調味料とかも買ってみるか。カウ肉があるが肉炒めとステーキばかりも芸がないのでカレーとか角煮とか作るかな。

 牛丼とかスキヤキもやってみたいのだが流石に薄くスライスするのは難しいので諦める。まあどれも具材は違うが味付けはスキヤキの素なんだけどな。

 自炊すると言ったらお袋が、スキヤキの素と濃縮麺つゆがあれば味付けに失敗しないと教えてくれた。


 アパートからマイボス部屋へ転移する。転移プレートは念のため追加で2個作成して、アパートに設置する分をローテーションで交換することにした。

 一つだと魔素切れになった時に困るので二つ設置して、一つは倉庫で魔素吸収させる感じだな。

 今後長期にアパートを留守にするときも、こまめに戻ってきて転移プレートを交換すれば魔素切れしないだろう。



 夕食までの1時間ほどを、魔石集めに当てる。

 今日はタマが十階層を改装中だ。その間リソース補給に俺とポチは知良浜ダンジョンでドロップ品集めだ。

 知良浜ダンジョンではレアモンスターのドロップ品を全部売りに出してしまって、手元の残していなかった。

 欲しいのは六階層以降のジャンピングスパイダーとニードルビー。十一階層以降のリザードとロックキャタピラーだ。

 魔石を回収して裏山ダンジョンにポップさせたい。


 ダンジョンにポップさせられるモンスターは、《魔物辞典M》に載っているモンスターに限られる。ダンジョンマスターのランクが上がれば自動で辞典のページが増えるが、それ以外には他のダンジョンコアを吸収すればそのコアの持つ魔物辞典のページを自分のものにできる。

 あとは増やしたいモンスターの魔石を一定数コアに与えるという手だ。


 アンゴーラカウは生狛ダンジョンのコアを吸収したことで増えたが、他のダンジョンのモンスターは地道に倒すしかない。


 ジャンピングスパイダーとロックキャタピラーの目当ては糸と布、リザードは皮で、ニードルビーは花粉団子だ。

 アンゴーラカウに次いで、新たな牧場計画である。あんまりおおっぴらに渡すことは難しいかもしれないが、そこも考えていこうと思う。


 エレホーンソードとマチェットは手入れのため粟嶋先輩に預けたので、ダブルファングを装備する。

 ダブルファングだとセンチピードもマンティスの硬い甲殻もサクッと……嘘です。でも関節とかはサクッといけます。


 ポチと二人で他の探索者を避けながら、知良浜ダンジョン八階層を一時間ほどを探索した。

 10体ほど倒したがドロップはジャンピングスパイダーの魔石2個と大顎1個糸束1個。ニードルビーの魔石3個牙と大顎1個、フォレストリンクスの魔石2個で、全然目標に届かない。まあ10体だしこんなもんだろう。

 今日は河中部長や粟嶋先輩と会ってたからか、明日の放課後はもっと探索時間がとれるだろう。

 



「おかえりなさいにゃ」


 マイボス部屋に戻るとタマが出迎えてくれた。

 ジャンピングワラビーの腹袋をはずすと、ドロップ品が足元に落ちる。今とってきた魔石をタマに渡す。


「全然足らないけど、一応渡しておくな」

「ありがとうございますにゃ」


 装備を外しながらタマに進捗を確認する。


「進み具合はどう?」

「形は整いましたが、細かいところはまだですにゃ」


 そう、タマは裏山ダンジョンの改装をしている。前回は九階層を改装してアンゴーラカウ農場を作ったわけだが、今回は十階層だ。

 元々裏山ダンジョンも生狛ダンジョンもボス階層はボス部屋しかなかったタイプだが、境や知良浜ダンジョンのようにボス部屋とフィールド両方存在するダンジョンもある。

 そこで十階層のボス部屋の前にフィールドを足した。

 広さはそこまでない。大体テニスコートくらいの竹林フロアだ。そこに庵風の建物と露天温泉を作ってもらっている。


 タマにもポチにも温泉の知識がなかったのだが、知良浜で温泉宿に泊まったことで、あれを再現できるようになったのだ。

 マイボス部屋にお風呂を作ろうと努力したが、どうしても俺の想像とタマの知識が噛み合わず、いまいちだったのが経験したことで作ることが可能になったのだ。


 流石にお湯は温泉水ではないが、雰囲気はバッチリである。

 今後他の温泉にも行ってバージョンを増やすのもいいかもしれない。あ、犬猫用シャンプー買ってこないと。


 マイボス部屋の扉は開かないように設定していたが、大きな扉の下に人間サイズ扉を取り付けた。防火扉みたいな扉に小さな扉がついている感じだ。

 その小さな扉を通ってボス部屋前の安全地帯から、十メートルほどの洞窟っぽい通路を抜けるとを竹林フロアに出た。

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