第50話 土曜日(二日目)
【お詫びと訂正】
49話として投稿したこの話は実は50話に当たりまして、本当の49話は【生狛ダンジョン中層①】になります。順番間違えてました。
12月7日投稿予定としていた【49話 生狛ダンジョン中層①】を1話前に投稿しています。申し訳ありません。m(_ _)m
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二日目の朝、ドロップ品を詰めたリュックを背負って一階層の入り口に転移すると、今から入ろうとしていた探索者パーティーと鉢合わせた。
流石に不人気と言っても無人ではない。特に土日は兼業探索者もやってくる。
ただし彼らは地図のある低層しか探索しない。攻略や踏破が目的ではないからだ。
国は専門探索者だけでなく、普段は仕事をしており休日だけの兼業探索者も推奨している。
たとえ低層だけの活動であっても、スタンピードの発生を抑止できるからだ。
国はより多くの探索者にダンジョンへ入って欲しいのだが、税金も納めてほしいのだ。
探索者として稼いだ金は、通常の収入とは別計上で年末調整とかも別になる。ダンジョン税は所得税とは
まあ、ドロップ品の売上から税金引かれてるから、税金はちゃんと納めている。
会社に勤めていても、探索者の収入は別途確定申告しなくて良いことになっているのだ。
お得なようで損してるんだがな。
装備品や交通費、探索中の食事から宿泊費とか全部経費になるから、ちゃんとしたクランとかはやってるそうだ。
俺もそのうち、レシート保存したりしてやることになるのかな。
実家は自営業になるので、お袋がそのあたりちゃんとやってるから頼んでもいいかも。
そんなことより売却だ。改札を通って出てきた俺を見て、昨日の受付担当さんが少しほっとした顔をした。
心配されてたみたいだな。
買取窓口に素材を出して、査定待ちの間に遊園地へ行く。中に入るんじゃなくて入り口まえに出る移動販売のお店が目的だ。
遊園地の入り口前に、移動販売車が並ぶのだ。探索者だけでなく遊園地のお客も購入するので、結構な台数がある。
定番のパンやクレープ、たこ焼きとかのお手軽系から、きっちりとした弁当まで。俺はカレーの匂いに惹かれて朝からカレーを食べることにした。
日本のじゃなくってインド……でもなくてスリランカカレーだって。
ライスの周りにちょっとづついろんなものがのってた。旨し!
堪能した後はお昼用に別のお店でサンドイッチを購入してから戻った。
査定は終わっており、総額は一万九千九百円、税金引いて一万七千九百十円だ。
スクロールはやっぱり保留と言うことで今回売却は見送り。
今回の探索は〝四階層まで行きました。五階層のボスはいませんでした〟の体でリトルウルフまでのドロップ品を全部排出。水増しはなしだ。
ヘッドバットゴートの差材は最終日に売る予定だ。
今日と明日で中層を探索しましたって程で行く。裏山ダンジョンと同じモンスターは、七階層にスキップゴートと九階層にビープシープが出るので、そこでようやく手持ちのドロップが売り捌けるのだ。
さて、じゃあ今日も頑張りますか。
申請は昨日済ませてあるので、改札を通って中に入る。五階層までダッシュで移動だ。
低層はリポップが早いようだが、他にも探索者がいるから一、二階層はエンカウントはなしで三、四階層で数回あったくらいなので二時間ほどで五階層へ到着した。
ここで武器を交換する。エレホーンソードと刺身包丁の二刀流だ。
生狛ダンジョンでもアイアンソードをレンタルしているが、流石に片手で使うには重い。これは両手で扱う武器だ。
片手で扱える剣をレンタルすると言うてもあるが、その手の武器は六階層以降のモンスターには、やや威力不足なのだ。
今日は六階層を探索しましたって感じにするので、あんまりちゃちい武器借りるのも憚られたのだ。
装備も変え、探索を進める。六階層も昨日下り階段まで到達しているので、マッピング済みだ。昨日の探索しながらと違って一時間かからずで下り階段に到達した。
低層よりエンカウント率は高いから、数回の戦闘はこなしている。
一応俺とタマは2:1くらいの比率で戦闘している。
さあ、ここからはまた時間がかかることになる。
頑張って稼ごうっと。
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