第38話 大坂ダンジョン浅層②
【2020/11/22修正】低層の表現を浅層に変更します。随時変えていきます。
┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼
モンスターの出現は三階層では一、二階層の出現モンスターにプラスしてサバンナキツツキが増えるが、いずれも脅威度1のモンスターである。
飛んでる鳥を落とすにはたとえ弓を持っていても、今の俺には無理だ。攻撃に向かってきた瞬間叩き斬ることで倒している。
ここ大坂ダンジョンは、一階層ごとにモンスターの種類が増えていくが、脅威度は同じか一つ上くらいで、劇的に強いモンスターが現れるわけではない。
それもあって初心者向けなのだ。
三階層でも数回モンスターと戦闘したのち、駆け足で四階層へ降りる。
ここで初めて脅威度2のサバンナスリカータが現れる。ちょっと大きなミーアキャットだ。
そして五階層で脅威度2ビッグフットが登場。裏山ダンジョンでじゃ三階層での登場だったが、ここでようやく二種類の素材が売却できるようになった。
階層が増えるたびに出現モンスターが増えるが、これは五階層単位で、六階層からはまた新たなモンスターが出現する。脅威度の上昇は緩やかで六階層でも脅威度2のモンスターであるカンガ(ホロホロチョウ)だ。
この脅威度の上がらなさが新人向けな理由でもある。
実際五大ダンジョンと言われるだけあり、最下層は百を超えており、いまだ誰も到達していないのだが、難易度(一階層に出るモンスターの脅威度で三段階に分けられる)下のため、ダンジョンランクはAである。
五階層の中ボス部屋は、広いフィールドのやや端っこにある。
裏山ダンジョンと違って階段降りたら中ボス部屋ではない。
ビッグフットの上位種であるジャイアントフットを倒そうと思ったら、誰かが倒した後のようでリポップしてなかった。
ここで帰還オーブに触れたが、《帰還》を使わず《階層転移》を使って転移した。
「はあ、やっぱりここが落ち着きますにゃ」
タマが影から現れ、くいーっと伸びをする。
俺が転移したのは裏山ダンジョンの十階層、ボス部屋である。
マスタースキルの《階層転移》は自分のダンジョン以外は訪れたことのある階層しか転移できない。これはマスターになってから訪れたことのある階層なので、第三迷高ダンジョンの二階層だけだったが、今回の探索で大阪ダンジョンの五階層までが増えた。
今裏山ダンジョンに戻ってきたのは、売却物を整理するためだ。
大坂ダンジョンでは魔石しかドロップしなかったが、ラビットの皮とビッグフットの皮を数枚リュックの中に詰めた。
これを背負って大阪ダンジョンの一階層へ転移すれば、中ボス部屋の帰還オーブを使用したように見えて、転移しても怪しまれないのだ。
しかし、予定していたよりも時間がかかってないので、ちょっとここでゆっくりすることにする。
「やっぱりここを改装して居心地よくするですにゃ。コタツが欲しいですにゃ」
「コタツは置いといて、これからもここで過ごすことが多くなるだろうから、座るところとか欲しいよな」
カーペットとかソファとか欲しいかも。
「体内魔素を使えば、外でもスキルは使えますにゃ。《倉庫》に放り込むくらいにゃらたいして魔素は入りませんにゃ。不足した時は魔石から吸収すればいいですにゃ。私はそうしてますにゃ」
なんだって?
タマは受肉したわけではないので、ダンジョン外で活動すると体内魔素を消費する。俺の影に潜んでいる時は消費しないようだ。不足しそうな時は《倉庫》内の魔石を使っていたようだ。
「なんか数が減ってるなって思ったが、リソースに変換してるんじゃなくてタマが使ってたのか」
「同じような物ですにゃ」
いや、一言言えよ。
「ていうか、外でもスキルが使えるのか」
「マスターだけですにゃ。誰でも使えるようになる訳じゃありませんにゃ」
俺が譲り受けた知識にそんな情報はなかったが。
「ダンジョン運営に必要な知識ではないですにゃ。普通ダンジョンマスターは外に出ませんにゃ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます