第43話 マスタースキル

 昔はダンジョンが出現すると、入り口を隠すように建物を急いで建てたりしていたが、消失させると無駄になるので、建物は存続させたダンジョンの入り口にしか造らない。

 プレハブ小屋を建てたりした時期もあるのだが、最近はもっと簡単にすぐに設置できるようになった。


 ダンジョンの入り口に、入り口用のトレーラーハウスを設置するのだ。

 ゲートトレーラーと呼ばれるそれは、中に入ると協会の受付と改札が設置されている。改札を入り口部分に合わせるよう、簡単に整地するだけなので、ほぼ1日で終わる。

 そして必要に応じてコンテナハウスが周りに設置されるのだ。


 コンテナハウスの種類は素材買取所、ロッカールーム、武具レンタルなどなど。

 ロッカールームコンテナは使用者が増えれば増設されたりする。

 そしてダンジョンが踏破されれば、これらの施設はまた次のダンジョンへ移動するのだ。



 俺は裏山ダンジョンモフィ=リータイのダンジョンマスターになったことでスキルをいくつか手に入れた。もちろん学校には内緒だ。

 スキルの取得数には限りがあるのだが、最初に《アイテム鑑定Ⅱ》を手に入れたおかげで、取捨選択がやりやすかったのだが……


 ダンジョンマスターになるとスキル取得限界が……ほぼ無いと言っていい。

 ダンジョンマスターの能力に『スキルのONOFF機能』があった。

 スキルをOFFにすれば、その数だけ新たに取得でき必要に応じて切り替えてカスタマイズできるのである。

 なんてチート。

 そして普通のスキルとは別にダンジョンマスター専用スキルがあってこれは通常のスキルとは別枠だった。


 スキルには数字がついているものがあるが《M》がついているものをマスターになって初めてみた。ダンジョンマスタースキルなので当然だな。

 俺が今使えるダンジョンマスタースキルはこんな感じだ。


《スキルスイッチ》:自分の持つスキルのONOFF機能。パッシブ効果のあるスキルを一時的に使用不可にしたいときに便利。

《念話M》:ダンジョンコアやガーディアンと念話ができる。それ以外とは不可。

《倉庫M》:容量無限、時間経過なしの異次元収納。収納したものを《リソース》に変換することができる。

魔物モンスター辞典MⅠ》:モンスターの特徴を調べられる。これを使ってダンジョン内に配置するモンスターを選ぶのだ。まだランクが低いので十種しか載っていない。

《モンスター鑑定M》:モンスターを鑑定できる。《アイテム鑑定》のモンスター版だが、マスター用なので名前だけでなく設定されているドロップ率なんかも見れる。

《階層転移》:自身のダンジョンであればどこでも、それ以外なら踏破階層に転移できる。ただしダンジョンマスターになってから行ったことのある階層のみだ。

 これはダンジョン外からも転移できるのだが、残念なことにダンジョン外へは転移できない。

《コア吸収M》:踏破した他のダンジョンコアを吸収し、ダンジョンをリソースに戻し手に入れることができる。

 これが手っ取り早くリソースを大量に手に入れる方法だ。


 ダンジョンが大きくなればスキルも増えるようなので楽しみである。


 そしてそれ以外にスクロールで手に入れたスキル。


《灯り》:光を灯せるスキル。いろいろな原因になったスキルだ。

《アイテム鑑定Ⅲ》:レベルが上がったことで、触れていなくとも自分から五メートル以内のもののレア度と名称が見えるようになった。

《マッピング》:自分とガーディアンが通過したダンジョンがオートでマッピングされる。自分だけじゃなくて、今はタマが移動した範囲もマッピングされるようになってさらに便利……って、タマは俺から離れないから意味ないけど。

《サーチⅡ》:周囲を探知するスキルで、Ⅰでモンスター、Ⅱでモンスター以外の生物(主に探索者)の位置がわかる。Ⅲになれば罠がわかるようになるんだが。

《暗視》:スクロール配布で手に入れた、暗闇でも見えるスキルだ。身体強化系のR☆☆で実は前橋の《サンダーボール》よりレア度は上だったりする。


 今のところOFFにしなくとも全てのスキルが使用可能だ。

 昨日大坂ダンジョンを探索したことでレベルが上がったようだ。俺の魔素保有量が上がって、ダンジョン外でも一度だけなら倉庫から物を出し入れできるようになった。



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 琳太は大阪在住ですが生駒山遊園地は小学校の時に行ったきりです。(遠足だった気がする)全然記憶にありません。

 実在の土地名ぼやかして書きたかったんですが……

とりあえず漢字だけ変えてます、誤字ではありませんので。

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