予選三日目①
ついに三日目だ。
残りの枠的にも今日で決着するだろう。
故に上位にギリギリ食い込んでいる人たちは緊張の面持ちで開始を待っている。
現在アシスとラインは共に15位であり大いに可能性がある。
既に9人が終えているため残りの枠は3つだ。
流石に時間の問題だろう。
負ければ校章を一つ失うこの予選の性質上、上位の人に直接勝つことが重要となってくる。
だが転入直後であるアシスは周りの顔を知らない。
アシスは必然的に適当に勝つしか道はなかった。
焦っても仕方が無い腹をくくって三日目のエリアへ足を運んだ。
そこにはラインがいた。
ラインは近づくアシスに気付き
「「おはよう」」
いつも通りの挨拶を交わす。
「早いな」
アシスはラインに対して抱いた率直な感想を口にする。
「いてもたってもいられなくてさ」
「ああ、分かるよ」
やはりラインも緊張しているのだろう。
少し会話がぎこちない。
「まだ三つ枠がある。二人共突破することも可能だ」
ラインは何かを決意するかのように呟いた。
隣にいるアシスにも聞こえたがそれには返さない。
「まだ諦めない」という意志が伝わってくる。
ならアシスに出来ることは
その意志を達するために予選を突破することだ。
そして
三日目の開始を告げる運命の鐘が
鳴った
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