予選二日目①
初日が終わり、仕様が分かってきた一年生一同。
二日目の朝は予選初日の結果が貼り出されていた。
「D組はレイナとマルトネが現在のボーダーか」
「いや、まだ初日だ…残りの時間次第でいくらでも変わるだろう…」
「でも…──」
このような議論じみた言葉がクラスのあちこちから聞こえる。
「キミはそんなにゆっくりでいいのかな?」
嫌味ったらしくアシスに話しかけたのは現在七位のマルトネだった。
クラスでは二位の成績をほこっている。
多種多様な魔法を持つそれなりの実力者だ。「俺は俺のペースで突破を目指すさ」
「ふん、せいぜい予選落ちの無いようにな」
心配してるのかしてないのか良くわからない奴だ。(十中八九、心配などしてないが)
マルトネはそのまま離れていった。
「マルトネは何を考えてるんだ?」
レルドが不思議だと言わんばかりに問うてくるが
「そんなことよりもお前は自分の心配をしろ…正直間に合わないだろ」
ラインに指摘される。
「そう言われると辛いが秘策は…有るんだぜ」
と自信満々に言うので逆にアシスは不安になった。
「ルール違反はするなよ」
一応釘を刺しておく
「心配するな!」
そんなやり取りがあった後、二日目のエリアへと向かう。
今日も予選が始まる。
目指すは渡り火のマスター
目標を定めアシスは開始に備える。
「予選二日目、開始!」
一年部統括教授が二日目の開始を宣言した。
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