予選一日目③
「勝者、レイナ!」
これで十勝。
レイナは予選突破を確信していた。
今のところ<
まだ<絶えぬ刀剣>は未完成。
故にここで使うわけにはいかない。
だが予選までの時間を無為に過ごした訳ではない。
他のクラスの男子から十一人目の相手を申し込まれそれを承諾する。
「試合開始点!」
レイナは魔力行使の時間が問題とは考えていなかった。
ただ単に
<絶えぬ刀剣>を出すと他が使えなくなる。
神器は彼女にとって重かった。
しかし彼女は考えを変えてみた。
難易度は上がるが<絶えぬ刀剣>の本体を出さずに構造だけを利用すれば良いのでは無いかと。
そして残りの少ない時間を構造利用に充てた。
神器使いの才能か。
彼女は実用レベルまで持ち上げた。
今、アシスと同じように実戦で試していた。
「狩人は狙う。
雷魔法避雷針を詠唱する。(本来魔法発動は詠唱であるためこれが普通であると追記しておこう)
そしてあらかじめ展開しておいた<絶えぬ刀剣>の構造利用領域が避雷針を自動でかつ高速で復唱する。
「うああぁ!!…」
対戦相手の少年はなすすべなく敗北した。
「勝者、レイナ!」
これは彼女にとって画期的だった。
魔法を詠唱するならば復唱による連続発動にはどうしても時間がかかる。
それにいちいち発動するため魔力消費が激しい。
(電気をつけっぱなしにするのと何回も付けたり切るのとでは前者の方が電力消費が少ないのと同じ原理だ。)
しかしこの方法ならば復唱は高速でそして自動で行われ魔力も構造利用領域の維持にしか消費しない。
…でもまだ足りない
そのような感想を持つ。
レイナはもう予選突破は確実だと考え予選の間にこの技術をさらに進歩させたいと考えていた。
その後、時間は過ぎていき。
そして初日は終わりを告げる。
初日終了時の成績(校章保持数)
アシス 25個 暫定23位
レイナ 32個 暫定4位
レルド 17個 暫定51位
ライン 22個 暫定37位
上級生のとある二名は初日で50個を達成し予選突破が確定した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます