笑顔の理由

 学校から最寄りのショッピングモールの二階。日本では数字の名称で呼ばれている某アイスクリーム店の席に、その人はいた。


 初夏の晴天でも、淡い緑色のモッズコートは肌身離さず、どこにいたって目立ちそうなプラチナブロンドの下、遠くの親子を見つめる横顔は発光しているかのように白い。

 ただそこに座っているだけなのに、彼の周りだけ切り取られたかのように浮いている。まるで異次元から来た住民なのではないかと思わされてしまうほどに、浮いていた。


 耽美な置物と化していた彼は、芽亜凛が動き出す前にスッと視線を結んだ。そして和やかに微笑んだまま、シュバッと。突き抜けそうな勢いで天に腕を伸ばし、ぶんぶんぶんぶんぶん、と振った。挙動に一切の迷いがない。

 芽亜凛は小走りで駆け寄り、厚着のサラリーマンとの合流を果たした。


「はじめまして、橘芽亜凛です」


 礼儀正しく一礼すると、「あれ? お久しぶりでは?」とよく通るテノールが返される。芽亜凛は頭を上げて「……お久しぶりです」と小さく言い直した。


「何か頼みましょうか、買ってきますよ」手ぶらで刑事は立ち上がり、「何がいいですか?」


「じゃあ……ベリーベリーストロベリーのカップアイスを」

「トリプルまでいけますよ」

「シングルで大丈夫です」

「では少々お待ちを。席に着いててくださいね」


 そう言ってネコメはモッズコートを翻し、子連れと中高生らが並ぶカウンターへと向かっていった。芽亜凛は鞄を隣に置いて席に座る。

 こうして人と並んでいるのを見ると、彼の浮世離れした空間もいくらか緩和されるなと思った。顔は元より、芽亜凛と同年代の子と並んでも、差を感じさせないものである。

 そんな日常に溶け込む彼を眺めていると、


「もしかしてぇ、橘さん――?」


 脳みそに直接砂糖をぶち込まれたような甘ったるい声が響いた。

 芽亜凛の横から声をかけたのは、緑のライン入りのシャツを着た女子高生三人組。

 ――日龍にちりゅうの生徒たち……。どうしてこんな近場に。


「うっそ! やっぱりそうじゃん! 久しぶりぃ」

「誰ですかぁ?」

「二年で転校した子」

「あぁ……」


 この人がねぇ、と一人がしたり顔をする。彼女らは日龍高校――芽亜凛が前いた学校の同級生だった。

 三人組のうち二人は、芽亜凛の知っている顔ぶれである。もう一人は知らない。敬語からして後輩なのだろう。


「部活は……?」

「は? 休みに決まってんじゃん。そうじゃなきゃ来れないっつーの」


 芽亜凛の問いかけを当然のごとく笑い飛ばす二人。後ろでくすくすと笑う後輩。

 彼女らは同じ水泳部だった。日龍の部活動はどこも厳しい傾向にあって、サボりなんて言語道断。休みでもなければ遊びになど行けない。日龍高校に幽霊部員は存在しないのだ。


「今さぁ、藤北の男漁りに来てるんだけどぉ……いい人いる?」

「えーっ、それ言っちゃうんだ、ウケる」


 あはははは、と片割れが空気を震わせる。「どうなの?」と冷たい声が加算されて、芽亜凛はうろたえた。


「私もまだ、来たばかりだから……」

「えーっ絶対嘘じゃん! だってあんなに……」


 言葉を切って三人は顔を見合わせる。何も知らない後輩が「あんなにって何ですか?」と身を乗り出した。同級生は話したくてたまらないといった顔つきで、口元に手を当てる。


「この子、ヤリテだったの」

「ヤリっていうか、じゃね?」

「それ超ヤバーイ!」


 けばけばしい声が鼓膜をつんざいた。芽亜凛は、早くどこかに行ってほしいと願いながらうつむいていた。

 嘘、嘘、嘘ばっかり。彼女らが紡ぐ言葉は偽りでできている。だから何を言われても平気だ。構うものか。そう自らに言い聞かせて――「無視すんじゃねえよ」と舌打ちが聞こえた後、


「何かご用ですか?」


 いつの間にそこにいたのだろうと、おそらくその場の全員が思ったはずだ。声の発せられた場所を中心に、猫のように静かな気配が浮き立つ。

 刑事は右手にカップアイスを、左手にトリプルサイズのワッフルコーンアイスを持って、椅子の前に立っていた。


    * * *


 風に背中を押されているみたいに身体が軽い。気持ちがふわふわとバウンドする。どうしてだろうと、渉は隣で手を引く朝霧の顔を見上げた。

 朝霧は出会ったときから変わらない穏やかな表情で、彼方へと力強く歩いていく。やっぱり何か変だと渉は思った。胸の奥底が歯痒くて、むずむずとする。


 朝霧とは、はじめて会った気がしない。

 同じ学校で、同じ学年の生徒ならば、意識の外で顔を合わせていても何ら不思議ではない。けれどこの感覚は、そんな容易く説明できる代物ではなかった。

 奇妙。そう、奇妙なのだ。心の奥に溜まった水たまりが、ゆらゆらと揺れて波を打つように。重く、ずんと伸し掛かっている。喉に異物が引っかかっているかのような、気持ちの悪さ。

 深く掘り出せない。思い出せない。潜在的には知っているのに、忘れ去ってしまった思い出を彷彿とさせる何か――


「あの……朝霧、くん」


 目的地前の交差点に差し掛かり、二人は赤信号で立ち止まる。「ん?」とこちらを向いた朝霧に渉は目線を下げて訴えかけた。


「……手。なんで、恋人繋ぎなの?」

「…………」


 生徒玄関を出たときからずっとだ。朝霧は指と指を絡ませて、渉と手を繋いでいた。慣れた様子で握り取られたときは驚いたが、指摘していいのかわからず今まで黙っていた。

 朝霧はその手をわざとらしく持ち上げて、にっこりと微笑む。


「つい」


(つい、じゃない――)


 心のなかで突っ込むさなか、パッと朝霧は手を離し、渉はその手を瞬発的に掴み取った。机上から落ちる陶器を間一髪でキャッチするかのように。


「え――っと。望月くん?」

「…………」


 ドクドクと、心臓が鳴っている。これは朝霧の手か? 本当に、朝霧の手――?

 何を自問しているのか、渉にもわからない問いかけが、心のなかで繰り返される。なんなんだ、この感覚。

 渉はぎゅっと、先ほどよりも強く、強く、朝霧の手を握った。巻かれた黒の腕時計が、太陽の光をきらきらと反射させている。

 どうしてか。渉の頬を、つっ――と一粒のしずくがこぼれ落ちた。汗ではなかった。不可解な涙だった。


「望月くん、どうしたの?」


 信号は青に変わっている。朝霧は声色を落ち着かせて、渉の顔を覗き込んだ。


「お腹痛い? 気分でも悪い?」


 渉はぱちぱちと瞬きをする。何も答えられず、唇を震わせて噛み締めた。瞳に溜まった涙が押し出される。頬を濡らし、顎を伝ってコンクリートに沈む。

 朝霧はポケットからハンカチを取り出し、渉に渡そうとするが受け取ってもらえず。よしよし、と言いながら渉の濡れた頬を優しく拭った。

 渉の口から、だみ声が漏れる。


「ごめん……」

「いいよ」

「も、もうちょっとだけ……繋いでて、いいか……?」

「いいよ」


 いつの間にか、信号は再び赤に変わっていた。

 朝霧は渉の手を握り直すと、ふわりと可笑しそうに笑う。


「望月くんって意外と甘え上手?」

「……ち、ちげーよ」

「怒れる元気はあるんだ。よかった」


 渉はずびずびと鼻をすすった。こぼれた涙の理由はわからない。けれど朝霧の手が離れたとき、腹の底で確かな悪寒が走った。決して離しちゃ駄目だと、脳が激しく信号を送った。

 このまま離せば朝霧は消えてしまう。渉の手の届かぬところへ行ってしまう。そのとき自分は後悔して、悔いても悔やみきれないほど後悔して――そう考えたら涙が止まらなくなって。

 こうして今朝霧の手に触れていることが、どんなに奇跡的で、難しくて、幸せなことなのか。渉は、言葉にできない思いを、心中に巡らせた。


    * * *


「そんなところにいると通路の幅を取りますし、ほかのお客さんにも迷惑がかかりますよ。あ、それとも新手の筋トレですか。最近はいろんなトレーニング法がありますからねぇ、電車のなかで立っているだけでもかなり鍛えられますよ」


 敵意のない笑みを湛えて、刑事は女子高生相手に敬語で舌を回す。


「おすすめは吊り革を持たずに立つこと、あれは体幹トレーニングにいいですよー。体幹、大事でしょう? 私も洗面台を前に爪先立ちをしたり、お腹に力を入れて維持したりと学生の頃はよくしていました。ストリームラインって言うんですよね、水の抵抗をいかに減らせるかが勝負の決め手になるでしょう?」


 は? と口を開いて聞いていた三人組は、『ストリームライン』のところで身体を震わせた。


「何こいつ……」

「い、行こう……!」


 少女らは互いの背を叩いて早々に散っていく。ネコメは何食わぬ顔で腰を下ろし、持っていたカップアイスを差し出した。


「お待たせしました。はい、どうぞ」

「あ、ありがとうございます……」

「危うく溶けてしまうところでした」


 いただきますと言って、ネコメは三段重ねのアイスをスプーンで掬った。刑事ご自慢の饒舌で手早く追い払ったおかげか、アイスクリームはすべて無事である。


「あの人たちが水泳部だってわかっていたんですね」


 そう言って芽亜凛もアイスクリームに手を付けた。

 ストリームラインは水泳の基本姿勢。おそらくネコメは、一目見たときから気づいていたはず。もしかすると相手が日龍の生徒ということまで。


「塩素で傷んだ髪を見れば一目瞭然です。芽亜凛さんはお美しいですね」

「毎日欠かさずケアしてましたから」

「見た目も姿勢もお美しいですよ。私、美人には弱いです」


 刑事は味を混ぜて楽しむようにアイスクリームの境目を削り取る。下心ゼロで紡がれた美人という言葉がくすぐったい。きっとその言葉はネコメのほうが似合うのだろうけれど、芽亜凛は「ありがとうございます……」と一応お礼を口ずさんだ。


「私があと十歳若ければねぇ。でなきゃ刑法二百二十四条で捕まります」


 このコーンが好きなんですよねぇ、とアイスを食べ進めるネコメは冗談を交えつつニコニコと笑う。

 芽亜凛は「何から話せばいいのか……」と頭をひねらせた。話したかった内容のほとんどが飛んでしまった。まず話すべきことはなんだろう。


「どこからでもばっちこいですよ。なんなら私からお尋ねしましょうか?」


 余裕綽々と一番目のアイスを消化したネコメに、芽亜凛はホッと安心感を覚えて頷いた。「では遠慮なく」

 楽しい時間はここまでだった。


「関わっているのは神永かみなが家の者ですか?」

「――、」


 芽亜凛の時が止まった。えっ? と反応した声は周囲の音に掻き消され、小さく唇だけが開かれる。

 ゆっくりと瞬きを一度した。それから二度、三度と。答えに迷うような質問ではないはず。けれどネコメは追及することなく、芽亜凛が落ち着くのを従順に待っている。


「そ……それ、は――でも、まだ――」


 まだ――?

 今さら。今さら、何を庇おうというのだろう。

 彼は黒だ。真っ黒だ。何度も人が死んできた。殺されてきたじゃないか。なのに……。


「まだ、犠牲者は出ていないようですね」ネコメは芽亜凛の反応を汲み取る。「こちらにも藤北に関する連絡は届いてません」


「ネコメさんは……神永家を追っているんですか? 以前お話したときに……証拠が掴めず苦戦していると、お伺いしました」


 ネコメは「ええ」と肯定し穏やかに目を細める。


「私だけが知っています。今の芽亜凛さんと同じ立場かと」


 相手が黒だとわかっていても、口にすることができない。なぜなら証拠がないから。そういうことだろう。

 芽亜凛はスプーンを置き、意を決して頼み込んだ。


「神永響弥について、調べていただけませんか。藤ヶ咲北高校の、二年C組にいる生徒です」


 千里たちを守り、芽亜凛のみで動くには限界がある。それに、やってみなければわからない。こんな機会、もう二度と来ないかもしれないのだ。いつまでも日和っていては駄目だ。

 刑事を――大人を――頼るんだ。


「彼が危ういということですか」

「はい……」

「わかりました。調べてみましょう」


 難なく了解したネコメはふたつ目のアイスを食べきった。あまりの呆気のなさに、これで本当によかったのだろうかと後悔の念が渦を作る。安堵よりも先に不安の種が胸中に撒かれて行くみたいだ。

 しかし後戻りはできない。聞かされれば、ネコメは徹底的にやるだろう。


「も、もう一人……男の人がいます」


 芽亜凛は記憶の蓋をこじ開ける。


「身長百七十センチ後半の痩せ型で、赤縁の眼鏡をしていました。一度しか見たことがないけれど、彼の家に出入りしているようです。年齢は、二十代前半辺りだと思います」

「ほう、知らないかたですね」


 ほかに顔見知りでもいるのか。ネコメはお楽しみのコーンをパキリとかじった。


「きっと協力者だと思います」

「ええ、そうでしょうね。ほかにもいるはずですよ、こちらで調査しましょう」

「お願いします」


 いったいどこまでが予想の範囲内なのか。察せたのは、ネコメと神永分寺の因縁のみ。

 芽亜凛はカップのなかの溶けたアイスを掬い取りながら、思い出したように尋ねる。


「あの……私はあと、何回死ねるんでしょうか」

「えっ、死にたいんですか?」

「そ、そうではなくて……っ」


 人生相談がはじまりそうなネコメの鋭い反応に思わず慌てふためく。


「このチカラに、限界ってあるのかなって」

「それはぁ……本人次第ですねぇ」

「私次第……?」


 男のなかでも平均以上のスピードでアイスを食べ終わったネコメは、こくりと顎を引いた。


「私が高校一年生だった頃、ひとつ上の先輩に、精神病院へ送られたかたがいます。不登校が祟ったようですが、私はその人こそが、チカラの保有者ではないかと考えています」


 それは以前ネコメの言っていた、『抗ってきた生徒』。そして死のループに打ち勝てずに、負けてしまった人。


「芽亜凛さんは、負けないでくださいね。周りに人がいることを忘れないで」

「……頑張ります」

「いえいえ、頑張りすぎはよくないですよー。何事もほどほどに。無理なことは協力者に押し付けちゃえばいいんですから」


 協力者とはネコメ自身のことを指しているのか。それとも芽亜凛の後ろにすでにいることを知っているのか。やはりこの刑事の前では、何もかもが見透かされている気になってしまう。


「あの……、十年前のことをお聞きしてもよろしいですか?」


 ネコメが藤ヶ咲北高校の二年生だった頃の話。そして、はじめて犠牲者が出なかった年の話。――だが、


「それは石橋いしばし先生のほうがお詳しいでしょう。当時の二年E組で副担任を務めていましたから」


 ネコメはやんわりと断った。


「ネコメさんの口から聞きたいんです」

「それはおすすめできませんね」

「……なぜですか?」


 食い下がる芽亜凛に、刑事は一拍置いて、「俺にとってあの年の出来事は正確じゃないんです」と続けた。


「忘れているわけではありません。むしろ逆……憶えていることがありすぎて、話すと、その都度内容が変わります」


 そう言ったネコメは、少しだけ、苦しそうな笑みを浮かべた。

 芽亜凛はぐっと口をつぐんだ。――この人だって人間なんだ。話したくないことだってあるだろう。

 いや、この場合は話せないと言ったほうが正しいか。話したくても話せない――


「お話できず申し訳ないです。ほかに何かありますか?」


 これ以上、十年前の出来事を探るのはご法度か。芽亜凛は『経験者』ならではの質問を投げることにした。


「ネコメさんも梅雨を繰り返したんですか?」

「いえ、私は春です。私のリスタートはいつも三月でした」

「さ、三月?」


 ということは二年生でもない――?


「ええ、どういうことって顔してますね。ここからは私の憶測ですが、その者にとっての、に飛ばされるのだと思います」


 芽亜凛は眉をひそめたが、口は挟まなかった。


「私にとってはクラス替え。芽亜凛さんにとっては転校でしょうか。三月は次のA組に入るかどうかの、志望調査が行われるんですよ」


 つまり、その者の行く呪いの道を中止にできる地点――決定的に死から遠ざかることができる、その運命を選択する猶予が与えられる。芽亜凛にとっては、それが六月一日。ネコメにとっては、二年に上がる前の三月。


「しかし、あの時A組に逃げていても人死が出るだけ……。芽亜凛さんも同じでしょう。大切な友人を置いて、転校を中止にはできない」


 そうしてネコメは、「失礼。余計なことだったかもしれませんね。少し話しすぎたようです」と腰を上げた。


「そろそろ署に戻るとしましょう。また何かわかればご連絡しますよ。芽亜凛さんの電話にはできるだけ折り返すようにします」


 芽亜凛も椅子から立ち上がった。「貴重なお話でした、ありがとうございます……ごちそうさまでした」と頭を下げて。

 お送りしましょうか、と問うネコメの親切を断り、芽亜凛は立ち去ろうとする刑事の背中に問いかけた。


「ネコメさんは、どうして笑うんですか」


 どうしてそんなにも、優しく、自由に笑えるんですか。

 刑事は振り向いて、くしゃりと表情を崩した。


「あなたが笑わないからですよ」


 なんてね、と。

 白金色の刑事はふところから眼鏡を取り出し、緩やかな足取りで遠ざかっていった。


    * * *


「――え?」

「うん?」


 ショッピングモールに入ってすぐ、渉は背後を振り返った。朝霧は「どうかした?」と渉の顔色を窺う。


「い、今すれ違った人、鼻眼鏡つけてなかった?」

「そんな人いた?」

「いたよ。……すっげえ綺麗な髪色してた」

「ふぅん」


 興味なさげに鼻を鳴らし、朝霧は渉の手を引いてエレベーターへと向かう。

 三階で買い物をして、四階のゲームコーナーで時間を潰して。二人は部活が終わるまでの時間を有意義に過ごした。

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