第7話
しかし私は止まらなかった。
全身を言いようのない恐怖が支配し、私が止まることを許さなかったのだ。
そのまま走り続けていると、前方に明るい場所が見えてきた。
それがどんどん近くなっている。
その時私の目は、半ばかすんでよく前が見えなくなっていたが、私はその光に向かって飛び込んだ。
気付けば道の上に立っていた。
目の前に田畑が広がっている。
学校の近くだ。
その時、車のクラクションが聞こえた。
見るとすぐそばに車が停まっていた。
――助かった……。
私はその場に倒れこんだ。
バタンという音が聞こえた後、誰かの声が耳に届いた。
「おい、大丈夫か?」
「みゆきちゃんが、みゆきちゃんが……」
私はそう言うと、そのまま気を失った。
気付けばベッドで寝ていた。
どうやらここは病院のようだ。窓から見える空は赤く染まっている。
「気がついた」
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