暦法
共和国協定内で時刻制度そのものは、決定がない。
ただし、各地域に応じて多くの場合太陽を基準にした時刻制度と太陰暦太陽暦或いは黄道白道そして青道を基準にした暦法が使われている。
共和国は東西南北に千リーグと公称する広がりを持っており、実態としての国土の内情はあやふやながら非常に多様な風土でもあり、生活に根付いた暦法がある。
ただし、共和国協定によって大議会或いは軍の行動の基準日は日程が規定されており、当然に必要な日数の記録が行われている。
またその基準を太陽暦とすることで全土の日程を緩やかに規定している。
一年の終わりを冬至と定め、その翌日を翌年としているが、実際に冬至の南中の確認をおこなうために天文を必要としていて前後合わせて十五日を十二月下旬としてそれ冬至と定めたことによって、一年を二十四節、一節を十五日とする共和国の暦法が定められた。また春分夏至秋分冬至の各節に於いてうるう日が挿入される。更に立春と立秋に天文に即した形でうるう日が挿入される。
結果として一節を十五日或いは十六日とする暦が出来上がる。
ところで些末ながら致命的な問題もあり、立春と立秋の閏日は両方が常に閏日というわけではない。そしてそれを定めているのは各地方当局である。
結果として各地の暦法が一日ずれることはままある。
それが致命的な問題につながっていないのは、各地方の町を繋ぐ道が未開で、しばしば一日のズレなどというものを気にすることができないほどに、交通往来が困難であるからでもある。
とはいえ、各地方の中で生活している間においては暦は相応に基準として成立していて、十五日十六日では大雑把であるということで更にそれを三つの候にわけて七十二候を日常的に使っている土地も多い。
ちなみに共和国協定元年は冬至に始まり、元年はわずか十日でおわっている。
共和国協定が太陽暦を採用している都合で太陰暦は主としては使われていないが、土地を離れて動くことの多い商人にとってはむしろ太陰暦のほうが好まれるという事実もある。
共和国の国土は南回帰線を超えては広がっていないが、洋上航路や貿易路そのものは超えることもある。
メタな話をすると、一太陽日も一太陽年も、現在の我々の地球よりもやや長い。
また歳差運動も大きい。
更に地球周辺には青帯と呼ばれる星屑の帯が広がっている。
天文によって暦を読むことは比較的頻繁に行われている。
どこの市庁にも天文時計というべき日時計が据えられて記録がなされている。
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