第二十話 「コンタクト!! 」
■■■自殺ランブルのルールその20■■■
自らの意志でリタイアした者は、条件次第ではその魂を一時的に他の参加者に預けることができ、その対象のLvをアップさせることができる。
その条件は2つ。
①お互いの【特殊能力(スーサイダーズコマンドー)】が同じであること。
※多能力者(ハイブリット)の場合は全く同じ多能力を持ち合わせていなければならない。
②お互いの名前を知っていること。
以上の条件を満たさない限り、魂の譲渡は不可能である。
■ ■ ■ ■ ■ ■
地下通路にて強奪チームの面々が、3つのグループに別れた頃。地上では遊園地の一角で、本草 凛花(ほんぞう りんか)と他6名の参加者が死闘を繰り広げていた。
「くそっ! めんどくさい奴らなのね! 」
さすがの凛花も、ここまで死に残った猛者達をまとめて6人も相手にするのは苦戦を強いられれいた。全身は傷だらけになり防戦一方。裏技の【熱誠心母 (ヒート・ハート・マザー)】を使っても一掃出来るか微妙な判断だった。
"毒"の能力が1人に、"風"が2人……そして"縄"と"水"……厄介なメンツばっかり揃ってる……
"風"の能力はワタシの飛行能力に対応出来る上、シールドで炎を防ぐことも出来る……そして"縄"の拘束と"水"と"毒"の協力プレイによる"毒水攻撃"……さらに、面倒なコトにもう1人……
「タッーン!! 」
エコーのかかった空気の弾ける音が、激戦の最中に鳴り響いたと思えば、その反響が終わる前に凛花の右腕から鮮血が飛び散っていた。
「うぅッ!! 」
彼女を襲った攻撃の正体は、"銃"の能力【ボヘミアの鎮魂歌 (ボヘミアンレクイエム)】による狙撃だった。この自殺遊園地(スーサイドパーク)内のどこかで身を潜めているスナイパーが、彼らの攻撃を支援しているのだ。
「くそっ……! 」
飛行能力でこの場を逃げ去ろうとした凛花だったが、足を"縄"で捕らわれ、地面に叩きつけられてしまう。
「いいぞ! 」
「このまま遠距離から攻撃して弱らせるんだ! 」
「いける! だけど慎重に……! 」
凛花の動きを制するも、うかつに近寄らない慎重ぶり。この6人は、今までの参加者とはひと味違い、"戦い"が実に上手かった。
ヤバイ……ワタシはこんなところで……こんなところでやられるワケには……"裏技"を使うか……? けど、姿の見えないスナイパーはどうする? いや……このままでは袋のネズミだ……やるしかないのね!
一か八か……"裏技"を使おうと左手の爪を自分の首に突き立てようとした、その時。事態は一気に急転する!
「ボグォォォォン!! 」
突然だった。凛花の目の前に、上空より石畳の地面にヒビが入るほどの勢いで叩きつけられた1人の男が現れたのだ……彼は腕と脚がありえない方向に曲がり、全身から大量の血を流しながら痙攣していて、「ボロ雑巾」という言葉がとてもよくフィットする状況だった。
「嘘だろ!? 」
「そんな? 」
「スナイパーがやられた!? 」
その動揺ぶりとその台詞から、目の前で叩きつけられた男が、彼らの仲間のスナイパーであることは明白だった。何がどうしてこうなったのは分からなかった。しかし、凛花はこの隙を見逃さなかった!
「うおおおおぉぉぉぉッッ!! 」
まず左手で火球を作り、"縄"の能力者を焼き尽くし、拘束を解く。そして間髪入れずに発火液を"毒"と"水"の能力者にまき散らして発火!!
「あ? ああっっがああ!! 」
「うぎゃぁあああぁぁ!! 」
「ああああああぁぁッ!! 」
断末魔を上げて一気に3人を光の球へと変えて離脱させる。その一連の攻撃は、まるで一流シェフが調理をするように、無駄がなく軽やかな動きだった。
これであと2人!!
振り返り、残された"風"の能力者をしとめようとした凛花だったが、その時すでに"必要"無くなっていた……
「チェストーッ!! 」
残された2人は、突如現れた"空手胴着の老人"により、高圧電流を纏った"正拳突き"を一瞬で叩き込まれて敗退させられてしまっていたのだ。
「なかなか手強い相手だったのう……凛花ちゃん」
「そのキャラクターと"電気"の能力……まさか"今回も"ここにいるだなんて……」
隣花には、その老人に見覚えがあった……彼は過去のランブル戦において、二度にも渡って戦い、敗退させた因縁の相手だったのだ。
「覚えてくれていて、うれしいのう……」
彼は仙人を思わせる長い髭を撫でながら、強敵(ライバル)との再会に感慨深い笑みを浮かべた。
「アナタ……確かもうコレで……」
「そう、3度目じゃ! また来ちゃった」
「何度もここに来るなんて……懲りない人なのね……色々と」
「そりゃ、君も一緒じゃろうて? 」
「ワタシは、アナタとは事情が違うのね……」
「ほう……でも隠さなくていいんだぞ、ワシと君は……似たもの同士じゃからな……分かっているんじゃ」
胴着の老人はそう言って得意げな表情を浮かべながら、虫の息で死に残っていたスナイパーの元へと歩み寄り、右手を地面に叩きつける。
「うぐぁわあああぁぁぁッ!! 」
スナイパーは地面に描かれた紋章から吹き上がる風に飛ばされ、そのまま光の球となって脱落した……それを意味することはつまり!
「アナタ……今度は"風"の能力を覚えたのね……」
「そう! コレでワシは"電気"と"風"……そしてぇッ!! 」
老人の不潔そうな長髪が、見る見るうちに伸びて一本の縄と化す! それを見た凛花は思わず唾を飲み込んだ。
「"縄"まであるのよね……」
「左様! ワシは前代未聞! 3種類の【特殊能力(スーサイダーズコマンドー)】を持った多能力者(ハイブリット)となったのじゃ! ガァハハハハハハァ!!! 」
能力を見せつけて高笑いする胴着の男に対して、凛花は呆れた表情を向けてため息をもらしてしまう。
「ガハハハハ! もっと嬉しそうな顔をして欲しいのう……ワシは君のファンなんじゃから! 」
「ハッキリ言って迷惑なのね……そういうの……」
「そう言うな。このワシ『神成 雷蔵(かみなり らいぞう)』と君は、戦いの虜(とりこ)になった"戦闘狂(バトルフリーク)"同士じゃ。さぁ、10分待って傷を癒せ! 血沸き肉踊る生死のやり取りをまた始めようぞ! 」
「勝手に決めつけて……メチャクチャ迷惑なのよね…………でも……」
「でも? 」
「アナタみたいなバカを相手にするのは……嫌いじゃない……少しの間だけでも……嫌なコトを忘れられる……」
凛花の言葉に、雷蔵は白い歯を見せつけるように大きな口で笑みを浮かべた。彼はこれより始まる生闘(ライブマッチ)へのワクワクを抑えることが出来ずにいた。
「傷は癒えた……始めようか? 雷蔵さん」
「臨むところぉぉぉぉッ!! いくぞ凛花ちゃん!! 」
地上で残された2人がぶつかり合い、園内に雷鳴と爆音が轟く……勝敗も過去も、全てを忘れた世界がここで生まれていた。
■■■第二十話 「コンタクト!! 」■■■
■ ■ グループC ■ ■
一方その頃……地下通路を探索中のグループC……及び、清水 舞台(きよみず ぶたい)と車 走栄(くるま そうえい)は、自分たちをつけねらう謎の気配に対し、先制攻撃をしかけようとしていたところだったが……
「なッ!! 」「えッ!? 」
ボク達の背後を狙っていた者の正体は……小動物を連想させる小さな体に黒縁メガネ、そして太くて濃い眉が特徴的な女の子……いや、そうは言っても自分よりは年上の人なんだけど……
「大沢さん!? 」「大沢ちゃん!? 」
「へへ……来ちゃいました……」
大沢さんはイタズラっぽく照れくさいそうな笑顔でそう言った。それはまるでサプライズプレゼントを渡す時のような、愛嬌のある仕草だったので思わず胸が高鳴ってしまい、かける言葉を失った。
「駄目じゃないか大沢ちゃん! 単独行動は危険だぞ! 」
「わわっ……すみません……」
走栄さんに自分の行動を諭され、彼女は体をこわばらせてしまう。ボクは遅れてこの状況を理解し、危険な行動を取った大沢さんにその理由を聞くことにした。
「どうしてここに……? 」
「……やっぱり舞台くん達のグループと行動させて欲しいって、瀬根川さんに無理言って……それでこっちに来たの……」
「なぜそこまでして……? 」
「……舞台くんに……まだ"ありがとう"って言ってなかったから」
「ありがとう? …………!! 」
やっぱり大沢さんは気が付いていたらしい……来徒(らいと)さんの一件を……そしてボクが何をしたのかを。
「なるほど、そういうことですか」
走栄さんも大沢さんのことを察したようだ。もう彼女を責めることをやめ、肩をポンと叩いて「それじゃあ一緒に行きましょう」と、このまま行動を共にすることに決めた。
ボクが来徒さんに"してしまった"コトを、大沢さんはどこまで知っているのだろうか……? 怖がられていないだろうか? 嫌な奴だと思われていないだろうか……?
そんなコトは本当ならどうでもいいハズなのに……今から死のうとしているのに、往生際悪く1人の女の子に距離を置かれるコトをボクはなんで恐れているんだろう……
こんなボクは……あれほどまでに絶望の中で苦しんだ来徒さんを差し置いて"死ぬ"資格なんて、あるのだろうか?
■ ■ グループB ■ ■
「瀬根川ァ……良かったのか? 大沢ちゃんを1人で行かせて? 」
チームから大沢が抜け、瀬根川と2人っきりになった須藤は、あまり面白くない表情を作って彼の判断にもの申した。
「し……心配ない、あの子だって能力者のはしくれだし、それにいざとなったら俺の能力を使って助けを呼べばいい。それよりもだ……」
「それよりも……なんだ? 」
「れ~みんマウスや、他の参戦者以上に……俺は、清水 舞台の方が恐ろしい……それが心配だ」
「まだ言ってんのかよ!? あれは仕方がなか……」
「違うんだよ!! 」
瀬根川の真剣な面持ちに、須藤は思わず気圧されてしまった。その時になって、瀬根川が抱く"恐怖"が、自分の想像しているものとは違うことに気が付き、態度をあらためた。
「おい瀬根川。なぜ舞台をそこまで警戒するんだ? 」
「須藤……今は怒らずに聞いて欲しい。俺が初めて舞台と合った時に、その場の流れで戦ってしまったコトは話したよな? 」
「ああ」
「俺はその時、本気で戦わずに舞台への攻撃を全て寸止めしていたと言ったが……あれは……実は嘘だ」
「あぁ? やっぱりお前、結局キレイごと並べてるだけで本当は……」
「だから違うんだよ!! 」
瀬根川は今にも泣きそうなまでに声を震わせて、須藤の言葉を遮った。
「本当は戦いたくなかった……でも、途中で舞台のあまりにも強烈な"覇気"に圧倒されちまって……アイツのことがとてつもなく怖くなっちまった……誰かに対する"底なしの恨み"を、瞳の奥から感じとっちまったんだよ……だから、もう寸止めとか考えることが出来なくなった……俺のちっぽけな意志は、軽々とアイツに潰されちまったんだ……」
「底なしの恨み? 」
「そうだ……その時の舞台と同じ瞳を持ったヤツを……俺はもう1人知っている。俺はそいつにも、一瞬で信念を曲げられて攻撃してしまった……」
「攻撃してしまったって……! まさかそいつは? 」
須藤はすぐにその人物を頭の中で連想させた。彼にとっても因縁が深い、宿敵……血も涙も無い残虐の権化……
「……本草 凛花だ……舞台とあの女は、"全く同じ瞳"をしていたんだ……」
■ ■ グループA ■ ■
雪乃 哀(ゆきの あい)と墨谷 練(すみたに れん)のグループAは、お互いに体を密着させながら歩き、2人っきりでいられるこの時間をゆっくりと確かめながら通路を進んでいた。
「ねぇ、雪乃……」
「うん? 」
「……あの……なんというか……ここまでくればさ……もう誰もいないし……その……さっきの"約束"……」
「うん……」
雪乃のどこか"心ここにあらず"という態度を心配して、練は歩みを止めて彼女と向かい合った。
「どうかしたのか? さっきの一件で、気分が悪くなったのか? 」
練の愛嬌のある顔を見たからか、雪乃は少し表情を緩め「ありがとう……大丈夫」と返す。しかしその言葉とは裏腹に、やはりどこか思い詰めた雰囲気を発散している彼女を練はどうにか元気付けたくなった。
「舞台くんがしたことに引いているのか? あの時は……まぁ確かにおれもビックリしたけど……そのおかげでチームの危機を逃れることが出来たじゃないか? 」
「そうじゃないの……あの時はしょうがなかったじゃん……私(ゆきの)もそう思ってる」
「じゃあ……何でそんなに元気ないんだ? 」
練がそう言いながら少しだけ腰を落とし、彼女と視線を合わせた瞬間だった。
「う…………!? 」
練は自分の唇が、温かくて少し柔らかな感触に襲われたことに、一瞬遅れて気が付いた。続けて漂う甘い香りが鼻から脳に突き抜け、血流が踊るような幸福感に満たされる。
「ごめんね、ビックリした? 」
つながり合った唇を放し、雪乃は続けて練の体に巻き付くように腕を絡ませて抱き合い、密着した。練もそれにぎこちなく応え、彼女を腕の中に収めた……お互いの鼓動の音を感じ取れるほどに、強く、熱情的な抱擁だった。
「ねぇ練……私(ゆきの)達がここで初めて出会った時のコト……覚えてる? 」
「覚えてるも何も……ほんの2~3時間前のコトだろ」
「Oh……そうだったね……なんだか何日も前のコトに思えちゃって」
「はは、確かにな。それにしてもあの時のコトか……無我夢中だったな……」
「あの時……私(ゆきの)がデブのおっさんに襲われそうになった時……練が助けてくれてなかったら……どうなってたか分からない」
「死んだ後でさえ、あんなコトをするようなヤツを許せなかっただけだよ……まぁ、結局おっさんには逃げられちゃったけど……」
「いいの……弱くて小心者で情けない練が……あの時は必死で私(ゆきの)を助けてくれようとしてたんだもんね……ホントに格好良かった」
「ちょっとトゲのある言い方だけど……おれもそう言ってくれると嬉しいよ」
「NO! 勘違いしないでね。バカにしてるんじゃないよ、そこがいいの! せっかく顔はいいのに、他がてんで駄目で、でも正義感だけはいっちょ前にあって……誰かに頼まれたら断れないお人好しな感じ……それがいいの」
「はは……激シブなのは顔だけか……」
2人はそのまま笑い合い、お互いに体を震わせ、その感触を楽しんだ。不条理な戦いに放り込まれた悲劇の中、戦いや死について、この時ばかりは一切忘れることが出来た。
この時間が2人にとって、ただただ愛おしく、尊かった……そして同時に。何故自分達は生きている内に巡り会わなかったのだろう? と、自らに課せられた運命を呪った。2人の笑いは、それを自嘲しているかにも思えた。
「ねぇ練………」
「どうした? 雪乃……」
「大事な話があるの……」
雪乃がそっと練に耳打ちして、その思いを告げようとしていたその時……
2人は全く気が付いていなかった……
彼らよりほんの10m後方に、ゆっくりとその後を付きまとっていた黒い存在に……雪乃も練も、気が付いていなかった……
「全くお前ら人間ときたら……♪ こんなところでもお盛んだとはねぇ☆ 」
場違いに派手なタキシードに、被り物なのか本当の顔なのか分からないネズミを模した頭部……そして、聞くものを苛立たせる脳天気な喋り方……
「やっぱりわたくし達がしっかりと"選別"しなくちゃいけないみたいだみ~ん☆」
ようやくその姿を表した、強奪チーム結成意義の象徴。
れ~みんマウスが雪乃と練の元へと……ゆっくりと歩み寄っていた。
■■【現在の死に残り人数 8人】■■
■ ■ 神成 雷蔵(かみなり らいぞう)という男 ■ ■
神成 雷蔵(死亡年齢71歳)(独身)
若き頃より、空手を始め様々な武術の鍛錬に明け暮れ、ひたすらに"強さ"を追求する孤高の武道家。
表社会の競技と化した武道に嫌気がさした彼は、やがて裏の世界が牛耳るルール無用の"死合い"に自分の居場所を見つけだし、毎日のように命のやり取りを楽しんでいた。
しかし、彼は年齢を重ねても衰えを全く知らず、日に日に強くなっていくことを止めることが出来ずにいた。もはや武術で彼に敵う相手は裏の世界でも皆無となり、再び彼は自分の居場所を見失った。
そのうち彼は山に籠もるようになり、新たな強さを追求する内にどういうワケか車のバッテリーを体に繋ぎ、自らの意志で感電して命を落としてしまう。
彼自身、何故そのような行為に及んだのか分からなかった……しかし、彼の貪欲なまでの強さと戦いの執念から沸き起こった本能がそうさせたのだろう……
結果的に彼の魂は自殺遊園地(スーサイドパーク)に導かれ、そして【特殊能力(スーサイダーズコマンドー)】得ることになった。
「こんな世界があったとは! 長生きをするもんじゃぁ!! 」
決して鍛錬では得られない未知の能力と、生死を掛けた真剣な戦いの場に、彼は水を得た魚のように、この戦いの虜になっていった。
1人、5人、10人と参加者を脱落させる雷蔵……彼はあの世でも無敵だった……しかし、それも"彼女"に出会うまでの話だった。
「このためらいのないの無い暴力、冷徹なまでの行動力……そして、全てを灰にする【特殊能力(スーサイダーズコマンドー)】の圧倒的パワー!!!! これぞ国士無双!! これぞ一騎当千!! 素晴らしい!! 素晴らしいぞぉぉぉぉ凛花ちゃぁぁぁぁん!! 」
雷蔵の1回目の【自殺(スーサイダーズ)ランブル】は、本草 凛花に燃やし尽くされて敗退し、幕を閉じた。
自殺未遂となって、この世に魂を戻した雷蔵だったが……彼の真の恐ろしさ(馬鹿らしさ)はここからだ。
本来ランブル戦の敗退者は、その際の記憶を一切消されてしまうものだが、彼は自殺遊園地(スーサイドパーク)と凛花への異常なまでの執念により、記憶は無くても再び本能的に行動を移し、自殺を試みてしまった……
2度目は、ロープで首を吊り……また敗退して、3度目にはなんと谷に飛び降りて命を落とし、今回に至っている……
強さの為なら死ぬことすらいとわない男、神成 雷蔵……彼の奇異な
行動原理と存在は、れ~みんマウスでさえ制御不能だという……
なぜなら……本来、苦悩の上で自ら人生を終わらせたいという動機以外での自傷行為は"自殺"ではなく"事故"として扱われ、自殺遊園地(スーサイドパーク)にその魂を導かれることはない。
つまり、彼の魂は気合いと執念で、無理矢理ランブル戦の場所を捜し当て、強制的に参加しているのである。
雷蔵は「脳ミソまで筋肉」という言葉が非常によく似合う男なのだ。
ちなみに好きな食べ物はホイップクリームが沢山かかったティラミスだという。差し入れに持って行くととても喜ぶ。
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