水族館
こんな夢を見た。
母親らしき大人の人に連れられて、水族館に来ている。
平日とはいえ有名な、規模の大きい水族館のはずなのに人はおらず、他の客と一人もすれ違わない。
だだっ広い部屋の四方を水槽で囲まれた中でぽつんと立つ自分達二人を、ぶよぶよとした大きい鮫がじっと見ていて少し落ち着かない気分になる。
部屋の中央に下階に続く階段を見つけたが、何故か階段は途中から水で沈んでいた。
母親らしき女性いわく、下の階はこの水族館の目玉の展示で、人間が階段を降りて水の中に入っていくと、巨大なマンタが頭上を通りすぎてくれるのだという。
マンタの気が向けば一緒に遊んでもくれると聞き、幼い私はわくわくした。すぐにでも見に行きたいのだが、このまま入っていくとその後服が濡れてしまうので、ひとまずは周りの水槽を先に見て回ることにする。
途中、水槽の脇に赤いボタンを見つけたので押してみると、突如水槽の壁がぐるりと回りだした。
そのままからくり屋敷よろしく水槽が消え、ロボットと宇宙の展示コーナーが現れるのを呆然と眺めながら、そうかここは水族館ではなく科学館だったのかと一人気がつく。
こんなことなら先にマンタを見ておけばよかったと思うものの、水族館のあった痕跡は最早どこにも見当たらない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます