第5話:生まれ変わってもいいですか?
そろそろ頭がパンクしそうだ.....ここでちょっと整理しておこう
1、ここは天国にあたる場所らしい
2、天国と人間界はパラレルワールドになっていて、こっちのまばたきは人間界の50年
3、ここにいるイブさんはどっかいった
4、神様がいた。もうすぐ死ぬらしい。そのあと人間界に生まれ変わるらしい。あーラグナロクってそういう.....
5、僕はその下見に行かされるらしい。
「質問は?」
ちょっ待てよ! 整理してる途中だから。しかも説明不足すぎんだろ。もう何がなんだか。
「何が分からないかわからないんですけど.....」
やばいやばい。ご老人怒らせちゃったよ。キレる老人だよ。天国でも社会問題かよー。対して人間界と変わんないな。暇な時ネットで稼ぐよく見てた。
「そんなことは無いだろう。だって我はまだ目的も伝えていないんだから」
あ、.....この野郎カマかけやがった。そもそも行くの前提かよ。こっちには拒否権もないとかとんだ人権侵害じゃないか、ええ? 神様よ?
「そうでした。それで私は何を?」
「うむ。それでよい」
何がそれでよいだよ。ふざけんじゃねぇぞ。
「君にサタンの討伐をお願いしたい。私がこっちで死ぬまで人間界の統治をお願いしてある」
聖書ってバカにしてたけど案外あっていることも多いらしい。それとここには何で他に誰もいないのか。でも僕も逃げ出したいから気持ちは分かる。「どういうことでしょう? 続けてください」
「その昔、我が天国から操っていた人間界で悪さを働く天使がいた。名をサタンという。彼に操られ、人は悪くなっていった。まるでパンドラの箱を開けたようにな」
「そんなのさっさと討伐すればよろしいのではないでしょうか?」
「我はサタンにこう言ったのだ。いや言ってしまったのだ。『僕めんどくさいからもう君が統治していいよ〜☆とりあえず僕がこっちで死ぬまでがんばれ☆(ゝω・)vキャピ』と。」
なにやってんすか
「なにやってんすか」
※カミノコ・ノシュキによる補足
上は精一杯キャピキャピを演出している80近くのおじいちゃんに対して
下は神様なのになんでめんどい理由で人に任せるのかという疑問
以上
「あの時は若かった。若気のイタリア。」
イタリア? 天国にイタリアってあるのか。
「で、倒すのもめんどいから僕にやれと」
「うむ。だが、」
「うむ」じゃねーよ。面接落ちるぞ。嘘をつけよ嘘を。
「それじゃ納得行かないだろうから、言い訳を考えてある。
我が死んだと分かれば奴は抵抗する。どんな手段をとるか分からない。だから私がまだ生まれ変わらないうちに討伐しておいて欲しいのだ」
「神様1つお願いがあります」
むしろ神様は笑っていた。
「良いぞ。人間にお願いされるのは初めてだ」
「うそをつい」
「不可能だ」
皆まで言うなと言いたげに僕の口に手を当てる。惚れそう。女だったら堕ちてた。
あー僕の前で微笑まないで。凛々しい顔がくしゃっと歪むと急にかわいくなる。
「さて、今君に2つの魔法をかけた。1つは輪廻転生を人間界に固定させる魔法。」
神様は仏理法則に逆らっているのにホクホクとしている。お釈迦さまも助走つけてぶん殴るレベル。こいつ死んで人間界に転生できるのかよ。畜生道とかに落ちたりしないのかな? あ、固定できんのか。ずっりー。
「そしてもう一つは.....」
「もう一つは?」
「.....君が1番恐れるものを自由に操れる魔法だ」
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