さようなら

信じられないかもしれないけれど

信じたくないかもしれないけれど

何もかも捨ててしまいたいと思うときが来るよ、いつか

何もなくて泣いてしまう時が来るよ、多分

大切で愛に溢れていたかもしれないものも全部

いらないって思う時が来るの

音楽も、画材道具も、言葉も捨てて

すべてだと思っていたものを捨てる時が来る

本当は一人で生きたくない

でも、一人

愛してもいないのに、世の中を祝福して

若くして死にたいわ

本当は思っていない

苦しくて自由になれないからそう思うのに

後ろ指を指される

本当は生きたい、世界が終わる日まで

何もかも面倒くさくて、しんどくて

悟られたくないから、笑っている

壊れた人形みたいに

テレビの裏にあるコードを纏めるくらい

世界はだるい

誰かが決めて呉れるならば、きっと楽だ

だって、その人の責任にできるから

私たちは知りませんって顔できるから

無責任だったよ、私たち

自分で選んだふりをして居た

捨てることを選んで泣くかもしれないけれど

自分で選んでも後悔するかもしれないけれど

私たちは、今日から、今から

自分で選ぶ、全部

さようなら、無責任だった私たち


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る