聖人も、神もお亡くなりになられました

永遠に持って居ようと決めた

硝子のペンダントを叩き割った

思い切り地面に叩きつけて

粉々にしてやった

自分も嫌いだったし

他人も、世間も大嫌いだった

誰かに愛されるように努力するのはもっと嫌いだった

誰かに無条件に愛してほしいと思っていた

言葉にすることが出来ない思いを消したかった

私たちの心のような気がして

大人であること、子供であること

男であること、女であること

愛すること、誰かを嫌うこと

生きるという

全部私たちにとって煩わしいものだったのかもしれない

砕いて、もう二度と戻らないようにバラバラにした

もう一度リセットしたかった

聖人を目指そうとして居たのかもね、私たち

誰かに必要とされたかったから

無条件に愛してほしいと思っていたのかもしれない

心の中できっと、聖人を求めていたのよ

私たちの努力を認めてくれる人を

探して、求めていた

見つからなくて

お守りみたいに何かに縋りついていた

だけど、気付いた

神様も、聖人も皆、死んだの

私たちは歩かなくちゃいけないよ

誰にも縋ることなく

媚びることなく

自分で決める、全部

苦しいけれど

手に入れた、ずっと欲しかった

自由

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