第9話 奇襲③

「網目の糾弾:」

御湯さんのしがみついていた窓枠がバラバラになる。


「次は:お前たちの番だ:」

「そんな...御湯さん!」

「あいつはもう助からない:」


「ああ、普通だったら助からないな!」

「御湯さん!」「御湯!」

「何だと:」

「俺も柘榴使いだ!普通の人じゃないぜ」

「面白い: しかし空中に浮くなんて: 普通の人でなくサーカス団の人なのか: 嘲笑:」

「笑ってられるのも今のうちだぞ!お前の能力は大体見切った!!! その柘榴の周囲の物質を切り刻む能力だろう! だから自身の近くで使用出来なかった!違うか!」

「ご名答: 否それがどうした:」

「網目の断罪:」

「もう見切ったんだよ!!!ホット・サプライズ!!!」

かなりの範囲の廊下が網目状に切り刻まれる。

しかし、廊下の形が崩れない。

「これがお前の柘榴か:物をどうにか繋ぎ止める程度:よく大口を叩けたものだ:」


「もう少し離れていよう。アイツらの戦闘はめちゃくちゃだ。」

「壬生さん 御湯さんの能力はどんな能力なんですか?」

「ああ、それはねーーーーー」


メッシュ・パニッシュの能力は効果内の相手に勝ち目がないような、そういう能力であるが、ホット・サプライズの能力もそういう能力であった。


ホット・サプライズが頭のグラスに水を入れているのは、自身の能力を御湯に視覚的に伝えるためだった。


「ホット・サプライズ!ゆっくり下げて大丈夫だぞ!」

現在地がメッシュ・パニッシュの射程外と分かった御湯は、自身のすごく時間のかかる能力を発動させることができる。


ボコッボコボコッ

「うお: 何だ: 体が」

黒ローブの男が悶え出す。


ボコッボコボコボコッ

「痛い:痛い:痛い:」


ボコッボコボコボコボコッ!

「あ:」


ホット・サプライズの頭のグラスは沸騰していた。グラスから溢れんばかりの液体。

黒ローブが血を吹き出しながら倒れていくのと同じ時、御湯さんが廊下に帰ってきた。


「楽勝だったな!!!」

「温!」「御湯さん!」


こうしてアジトへの奇襲は幕を閉じる。


と、同時にメッシュ・パニッシュがバラバラにした廊下が崩れる。


「すまん!!!!!!」







御湯 温

柘榴 ホット・サプライズ

能力 指定範囲の気圧を操る。気圧の変化はグラスの中の水が対応しているので、御湯はグラスをみて気圧を操っている。


範囲 視界に入る範囲










感想

次は外に



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strange days 千凪 @Sennnagi

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