第7話
「はぁ……」
朝が来た。来てしまった。
週五の学校というのは、自分からすれば合わない。休みほしい……。
とか言っても、時間は止まることはない。
さて、どうしようか。どうすれば彼女は、自殺を抱えるほどの困難から避けることは出来ないか。
ひっそりと学校生活を送ろうとしても、必ず出来ない者もいる。自分もいつ、そうなるかはわからない。これを運があるかないかとか、そういうことなんだろうなあ、と。
彼女だけじゃないかもしれない。
周りのやつらも、みんな怯えてるのかも、しれない。
どうして、こうなったか。
集団で生活すると、どうしても強いものの集まりができる。
どう思ってるかは分からないが、自信満々に好き放題喋ったり、笑ったりするのだ。
過度に行きすぎると、それがかえっていじめとなる。と、思うが……。
仕方ないじゃあ、確実にすまない。
実際に苦しんでいなくなったやつはいる。
あの人もそうだ。今苦しんでいる。
偶然にも、あの時見ていなかったら…。どうなっていただろう。
たかが十六年生きてきた短い人生。そんなものに与えられた、ある意味の挑戦。試練。
もはやこれは、そんなに重たいものでないかもしれない。
集団で起こり得る、普通のことだから。
そして、回りのものたち。一体何を思って生きているだろう。少なくとも苦労はしているだろう。学業、部活とか。
しかし、それに加えカーストはある。
そのせいか、抑えて過ごしているのではないか。
いつも通りになれないものたちのためでもあると、ふと考えた。
そして、もとに戻すため、ありのままであるために、自分のためでもある。
昼休み。
森高はいつも通りに過ごすことが出来た。しかし、小森がどうかはわからない。クラスの違う相手をなんとかするのは、かなり難しい。経過がわからない。
「はぁあ……」
もう、ため息は癖みたいだ。呼吸と同じような感じだ。ふとした瞬間にもれる。
そうこうしている(していない)時に窓から小森が見える。
「待った……?」
「いや、全然。じゃあ、上に上がろうか」
「うん」
屋上に行こうにも行けない。そんなところに行ける学校のことは知らないが、自殺防止、事故防止といろいろ理由があるのだろう。
よって、よく行く三階渡り廊下で昼休みを過ごすことにした。
「今日は大丈夫だった?いつも通り……違うな、何事もなくいったか?」
「うん、多分。でも、ちょっと目線を多くかんじたかなぁ、って思う」
「そうか」
これからの動きに細心の注意を払わないとどうしようもない。
小森は不安そうな顔をして、
「私……大丈夫かなぁ」
ウゥゥと唸り、
「大丈夫さ、うまく行けば。何がうまくいくかと言うと」
突然、私の顔を見て、
「そっちがしっかりと立ち向かう姿勢を見せること。ただ、顔に出すとかえって挑発になるんで、腹の底にでも秘めてもらって、ね。その後は、こっちが考えた方法で何とかしようと思う」
「……うん」
チャイムがなる。昼休みの終わりの合図。
「じゃあ、また後で」
「うん、また」
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