それぞれの覚醒(前)
◆
『
それはゴーレムに対する怒りと、一体もしとめられない、ふがいない自身への怒り。
すると、右手周辺から
右手をかまえた
「何だ、これ……」
つぶやいた
あわてて飛びすさった上に、
「後ろにもう一体いるぞ!」
起き上がろうとしたウォルターの
ところが、敵の攻撃はいつまでたっても降りそそがない。
ウォルターを守ったのは、
ブンと
いかなる
「この力は……?」
黒煙は
『
壁にたたきつけられたゴーレムが
同じシーンが眼前でくり返される。黒煙の『突風』に吹かれ、たちまちゴーレムの体は
近くで
体をむしばまれているような気がした。
◆
「あんた、あの
「答える
スコットが押しだまる。スプーの
スプーが
「夢でも見ているんでしょうか……」
「他人に成りすますほうってわけか」
スプーの
現在スプーが
「これでわかったかな?」
『扮装』は
「ケイト。
「でも……」
スコットが「
しかし、
ケイトは近くの
足がすくんで、しばらくその場で立ち止まったが、
◆
ダイアンは〈
「この辺りに
中央広場に魔導士の集団を発見し、ダイアンが「彼らに聞いてみましょう」と指さした。
「どういう状況なの?」
護衛の魔導士が「
「岩の巨人が少なくなったので、ゾンビへの
「岩の巨人はどうしたの? 引き上げたの?」
「いえ、
「どうやって?」
「
「……妙な力?」
「はい。魔法にも見えましたが、
ルーが「あの力だな」と
「巫女。俺はあれをあやつっている男をさがします」
よそよそしくしていた
「ケイト・バンクスをさがしてくれる?」
「ケイト・バンクス……ですか?」
その上、ケイトは巫女と
「私のところへ来るように伝えてほしいの」
「わかりました」
◆
スコットとスプーが
ただ、ここは小さな住宅や商店が建ち並ぶ
「君はこの男を知ってるか?」
スプーがダレル・クーパーの姿に戻った。スコットは「知ら……」と言いかけたが、口をつぐんだ。その顔には
相手は五年前に死んだ人間。
「知っているようだな。かつて、この男は
「……体を手に入れた?」
あの日、スプーは
「こいつは頭が切れる男でな。おまけに、
「ギリギリの戦いだった。打ち勝った時の
感情にとぼしいスプーの顔つきが、みるみる
「まあ、その後、うぬぼれたあげくに正面から
スプーが
「それほどの男が私に
「あんたがイカれたバケモノだってことだろ?」
「君ら魔導士は、私の前では
「息まいているところ悪いけど、その話はもう知ってたぜ」
「ほう、すでに広まっていたか。どうりで反応がうすいと思った」
顔には出さなかったが、スプーは
「そういえば、助けを呼びに行った女がいたな。さっさと
「やれるもんならやってみろ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます