我々の聖戦
第4話。異世界と言えばダンジョン
異世界3チームの会合の帰りでの船舶で、この異世界の歴史を教えてもらいました。
【異世界の設定②が解禁されました】
「さて、
チーム《コミンテルン》に戻った私は、幹部候補ということで幹部会議に参加をしていた、しかし狩りかぁ~人生初の体験だなぁ。。何を狩るんだろう?やっぱり鹿とかかな?
「だが、その前に今回ヘンリー8世が狩る獲物は何だ?ユウタ情報を知ってるか?」
「あぁ。情報提供者の話によると【イノシシ】らしいな。」
議会がざわめき始めました、しかもなんだか重々しい雰囲気です。何ででしょうか?いつもヘラヘラしているヒロトさんの口調が真剣でなんか怖い。
「
「(いいんじゃないかな?)」
「戦力はどのくらいいる?」
「(1000あればいいと思うね)」
「本番はいくつまで出せる?」
「(3000が限界だね)」
「3000!?”コミンテル”の
「今は。。軍隊の
「急な
「では、明日ダンジョンで鹿狩りに行く。皆異議はないか?」
「「異議なし」」
と言うわけで本番前の予行演習に行くことになりました。
この”異世界”での狩りというのは”ダンジョン”で狩るらしいです、しかし鹿を狩るのになんだか大げさな会話でした。。
しかしダンジョンかぁ!急にファンタジーっぽくなってきました、スライムとかゴブリンとかお宝とか出るのかなぁ~?
私のような
さっそく現場にたどり着きました!
一面見渡す限りの何もないだだっ広い草原でした。これのどこが
さっそく仕事に取り掛かります、私の仕事は土木作業の手伝いということでスコップを持ってひたすら穴を掘っています、
穴を陣地の円周に掘り進めたら、今度は掘った土を
最後に木の杭を陣地の内側に差していきます。木の杭の向きが外側じゃないのか?聞いたところ内側で問題ない。との事だった
このサイクルを3回繰り返して今日1日の作業は終了しました。穴を掘る作業がこんなにきついなんて知りませんでした・・・。
夕食がなぜかいつもより豪華で嬉しかったです、塩川さんという
話を聞くとここの人たちは、皆地球から来た私達と同じ漂流者でした。
朝、ショーゴさん達は馬に乗って遠征に行きました、”釣りに行く”との事です。
「来るぞ!!隊列!!」
長さ10M程の
その後ろには
陣地の近くには180cmの長さの
再度遠くからラッパの音が聞こえると、呼応するかのように
段々と地響きが大きく聞こえてきました、そしてその正体が見え始めて来ました!
「う、噓でしょ?」
そこには【シカ】が居ました、マンション4,5階分に相当する全長10~15m位の巨大な鹿が。
「楽隊演奏を始めろ!”聖戦”だ」
ここでソビエト連邦軍歌の”聖戦”が流れ始めました。
”立ち向かえ、我が友よ”
”立ち向かえ、死を
鹿が
だけども鹿は前足を大きく振り上げて地面にいた人々にその前足を叩き付けた。
辺り一面が血の海(ブラディヘル)と
”異世界の暴力に”
”理不尽な軍勢に”
「う、おえ。。うう。。」
余りの悲惨さに吐いてしまった。
震えが止まらない、恐怖でおかしくなりそうだ”異世界”を舐めていた。。涙が止まらない。。
「おい!新人泣いてる場合じゃないぞ!」
ユウタさんが馬から降りて、へたり込んでいる私を起こしに来た。
「ユウタさん。。わ私、怖くて。。」
ユウタさんは震える私を抱きしめてくれた。
「落ち着け、お前にも出来ることがある。歌え、歌って皆を励ましてやれ」
鹿が
「うおおおおお!」
”崇高なる怒りを”
”津波のごとく、押し寄せよ”
「ヒロトーー!長くは持たんでーー!」
「お前ら!騎兵の強さをこの獣に思い知らせてやるぞ、”騎兵隊”突撃せよ!叩き潰してやれ」
”我々の戦争だ”
”聖なる戦いだ”
騎兵が鹿の周りを旋回しながら
効いている! 胴体が弱点だったのか、鹿が苦しそうに
”高貴なる怒りを”
”津波のごとく、押し寄せよ”
”我々の戦争だ”
”聖なる戦いだ”
「ホルド君、ショーゴ君。突撃するぞ!奴の後ろ脚の
「「
”反撃を与えるのだ”
”我々への
ヒロトさんとユウタさんは鹿の目を矢で射ると
”暴力者達に、略奪者たちに”
”我々を迫害する者達へと”
鹿はたまらずに逃げようとする、だが進行方向の先にある木の杭や
そうこうしているうちに大量の矢が鹿に襲い掛かり、ハリネズミのように矢が突き刺さっていく。
”崇高なる怒りを”
”津波がごとく、押し寄せよ”
”我々の戦争だ”
”聖なる戦いだ”
こうして鹿は大量の出血により絶命した。
私はこの経験を2度と忘れはしないだろう。
ヘンリー8世主催の
”コミンテルン”の服装は全員が赤色の鎧とマント、その赤色のマントには鎌とハンマーの
陣地の構築はすでに着いた時から完成しており、
獲物の
なぜ男はこんな危険なことをするのか本当に理解できなかった、男は皆馬鹿な生き物だと思った。
猪はまるでダンプカーのように次々と
しかし
その瞬間に大量の矢が降り注ぎ徐々に猪の体力を奪っていく。
パパラーというラッパの音とともにヘンリー8世が猪に向かって
王自らあんな巨大な猪に挑むなんて本当に勇気があるなと思った。
「殿下に遅れを取るな!全員突撃せよ!」
貴族や”コミンテルン”もヘンリー8世に続いて猪に突撃をする。
「ホルド君、猪の
「(あいよ)」
ホールドさんは馬から猪に飛び移って、猪の背の上に乗ると散々に暴れまわって切り付けまくっていた。
この人本当にすごいなと、心の底から尊敬した。
数時間猪と交戦してついに猪は絶命した。
猪の前で皆思い思いのポージングを取っている、ヘンリー8世は剣を地面に刺して腕を組んでいた。
その中でただ一人だけ猪の上に乗ってポージングしているのがホールドさんであった。
ホールドさんの勇気と功績がヘンリー8世の目に留まり、Tudor王国の勇者として直々に王に称えられるのであった。
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