二章 ~終幕~
「れ、玲人!?おまえ、なんでここにっ!?」
登り始めた月の光がブロンドを照らしている。
玲人は軽く息を吸い、呼吸を落ち着けながらこちらに歩いてきた。
その姿に怯える様子は一切見受けられない。
「玲人、お前どうやってここまで来たんだ!?」
「トーヤ君の電話に沙希君が出て、ボクもただ事ではないと思い探していたんだよ。まぁ、ここが分かったのは親切なおじさんのおかげだけどね」
そう言って笑いながらこちらに近づいてくる。
だが俺との間には依然として例の三人組が居座っている。
駄目だ、一体三じゃ分が悪すぎる!このままじゃ俺の二の舞いになっちまう!
玲人は丁度金髪と俺の距離と同じぐらいの向こう側で止まった。
その様子を見てリーダー格のタカシが後ろを振り向いて話しかけた。
「テメェ、いきなり割って入ってきて、なンの用だァ?」
「いやなに、些細な事だよ。単純にボクの大切なモノを返してほしいだけさ」
「アァ?大切なモノってこのガキのことか?コイツは駄目だぜ、オレたちァコイツに用が――」
「いや、違うよ。彼だけじゃないのさ」
「……あン?」
玲人はタカシの言葉を遮って、軽く首を横に振りながら否定した。
そしていつもの優しい顔とは違う、強い意思を宿した目で不良達を睨んだ。
「ボクの大切なモノはボクの周りにいる人達、全校生徒、その全てさ!このボクの前で大切な人達を傷つけたキミ達を許すことは出来ない!!」
その気迫に俺は内心驚いた。玲人の初めて見せた怒りの感情に飲み込まれかけたのだ。アイツがここまで感情を剥き出しにした事なんて、今も昔も見たことがなかった。
つまりコイツらは玲人の逆鱗に触れてしまったのだ。
「なーにカッコつけれてーんのヨォ!この状況みてわーかんねかーなァ!?」
「………………多勢に無勢」
「ま、
そう言ってリーダー格のタカシが玲人を顎で差し、残りの二人に指示を出した。
不良達の矛先が俺から玲人に変わる。
「ふむ、出来れば話し合いで解決したかったのだけれどね」
「甘ちゃーんなこと言ってるからこーなんだーよォッ!!」
特に構えてもいない棒立ちの玲人に茶髪が右腕で殴りかかった。
あいつはフザけた格好しちゃいるが、角材を振り回した様子を見るに結構力が強かった印象がある。そんなのにノーガードで殴られちゃひとたまりもねぇぞ!
「玲人ォッ!!」
――ズダァン!!
「…………ぁー?」
「……やれやれ、無闇やたらと男子が暴力を振るうものではないよ」
茶髪の奴が殴りかかったと思ったら、いつのまにかそいつが後ろから地面に倒れていた。
一瞬過ぎてわからなかったが、玲人が茶髪の右手を掴んで一回転したように見えた。倒れた本人も白髪の奴もなにが起こったのかわからずに呆けている。
「…………ッ!」
いち早く復帰した白髪が何処からか拾ってきた鉄パイプで玲人に襲いかかった。
ブンッ!!
「――ふッ!」
玲人はそれを冷静に見切り、右手で受け流し左手で相手の肘を掴み
それは洗練された武道のようで、血なまぐさい喧嘩には似つかわしくない動きだった。白髪は右腕の関節を掴まれ、痛みに顔を歪めながら玲人の顔を睨む。
「……ッ…………合気、道……!」
「おや?よく知っているね。まぁボクのは少しかじった程度だけれどね」
「あ、合気道!?」
確か合気道って、相手の力を利用して押さえ込むとかなんとかみたいな武術だったと思うが…。アイツそんなもんやってたのか?初めて聞いたことだ。
玲人が格闘技を習っている所なんて見たこともなかった。
アイツは俺達に泥臭い所を見せたくなかったみたいだしな。特にライバルだと主張している俺には。
「……チッ、なにやってンだオマエらァ!んな優男一人相手に押されやがッて!二人がかりでやれヤァ!」
一人
その言葉で地面に倒れて呆けていた茶髪が立て直して、白髪を抑えていた玲人に再度殴り掛かる。
「ラァーラ!!」
――ブォオッ!!
「――ッ!!」
玲人は掴んでいた手を離し、体を捻って円を描くようにして茶髪の拳打をすり抜けた。自由になった白髪も加勢して鉄パイプで殴り掛かるが、玲人は次々と躱したり手刀で捌いたりして見事に凌いでいた。
「な、なーんでコイツ、あ、当たらねーんだーよォ!」
「……ッ!…………円の、動き……コイツ……!」
「白い髪のキミは、本当に物知りだね、もしかして昔格闘技でもやっていたのかな?」
少し息が上がりつつもまだまだ余裕そうな表情の玲人。
焦って大振りになった茶髪の右手を掴み、手首を返すようにして捻り、一歩を踏み込んだ。
「ハァッ!!」
――ダァンッ!!
次の瞬間には茶髪はまた仰向けにして倒れていた。
玲人はそのまま倒れた茶髪の右手首を捻り押さえ込む。
「いでッ!!いででーでで!!!」
「さぁ、降参するんだ!無事にトーヤ君達を離せばまだ情状酌量の余地はある。これ以上暴力を振るうのはやめるんだ!」
仲間が一人抑えられたことによって白髪の動きが鈍り、沈黙がこの場を支配した。
状況は玲人に優勢に見えたがまだ金髪のアイツが……。
「そういやアイツ何処に?」
俺は玲人の戦いぶりに気を取られて、いつの間にかタカシが座っていた椅子からいなくなっている事に気が付かなかった。
「――――ったく、頭使えやオマエらぁ、ヨォッ!!」
――ザアァッ!!
「クッ!!」
その時、一人喧嘩に参加していなかった金髪が割って入り、不意に玲人目掛けて何かを投げつけた。
倉庫内は照明がついてなくて月の光しか明かりがないため、何を投げたのか俺には分からなかったが、玲人は掴んでいた手を離して目を押さえている。
それを見た瞬間倉庫の片隅に置いてあったものを思い出した。
「まさか、土嚢……砂かッ!?」
「オラァッ!!!」
視界を閉ざされた玲人に向かって金髪が蹴りを放つ。
「玲人ォッ!!左だぁッ!!」
俺の声と記憶を頼りに玲人は避けようとしたが、自分の近くに倒れ込んでいた茶髪に右足を掴まれてしまう。
「がっ!!」
動けなくなった玲人は左足の脹脛にモロにローキックを喰らった。
立て続けにタカシは低くなった玲人の頭に膝蹴りを入れようとした。
マズイ、構えてもいない所にあんなもん喰らったら……!
「避けろ玲人ォッ!!!」
親友の窮地に俺はどうすることも出来ず堪らず叫んだ。
「……ッ!!アァァアアッ!!!」
だが玲人は俺の声に反して、あろうことか迫りくる膝蹴りに勢い良く頭突きをした。
「でぇッ!!て、テメェ!!クソ生意気なガキがッ!!」
だが決死の反撃虚しくも玲人はタカシに蹴り飛ばされてしまう。
横倒しになるも玲人は立ち上がろうとするが左足を抱えて膝をつき、一向に立ち上がろうとしない。その姿を見て不良の一人が気づいたように言った。
「アレ?タカシクーン、こいつ一発喰らっただけーで、足にきてーんよ?」
「アァ、そうみてぇだな。思ったより楽に片付きそうだなァ……」
「………………」
確かに不良達の言うように足に蹴りを一発喰らっただけにしてはダメージが深い様に見える。理由は分からないが上手く動かせないようだ。
「クソッ!まずい、なんとかしねーと!!」
さっきから両手を縛っているこの紐がはずれねぇかと試行錯誤しているんだが、どれだけ強く結んだのか一向に外れない。鉄柱の角で擦るようにしてもただ俺の両手に食い込むだけだ。
「あぁ、クソッ!外れねぇ!クソ、肝心な時になんも出来ねぇじゃねーか俺は!!」
玲人が、暴力を嫌っている玲人がアレだけの事をして助けに来てくれているというのに!このままじゃ沙希や涼ねぇだってあぶないというのに!
俺はただ縛り付けられ見ていることしか出来ないのか?頭を垂れて諦めることしかできないのか!?
「諦めたくねぇ!ついさっきエリに誓ったんだ!諦めねぇと!!」
いっそこの両手が千切れたっていい!例え首だけになったとしても噛みちぎってやる!!だが俺の思いは
「駄目、なのか……俺には。誰か、誰でもいい、俺を……ッ!」
「――――ボウズ、渋い大人からのサービスだ。最後はお前が決めろよ」
……不意に、後ろから声が聞こえたと思ったら、ずっと両手に感じていた違和感が消えた。
「は、えっ!?う、動ける!?なんで?って、今のは!?」
慌てて後ろを振り返るも、そこには誰も居なかった。
確かに声が聞こえたと思ったのに。ただ俺を縛る物が無くなった事実だけが残った。
「――いや、細かい事はいい!今俺がやることは一つだッ!」
不良達は動けない玲人を囲んでいる。金髪のタカシが指を鳴らしながら玲人を見下している。
俺はそれを視界に捉えた瞬間、抑え込まれていた体をバネにして駆け出した。狙うはリーダー格のタカシ。油断して俺の事なんか忘れているあのバカに一発入れてやる!!
「まぁ、恨むンならテメェのお友達を恨むンだなァ。テメェもバカだがアイツに巻き込まれたンだからなァ」
玲人に向かって吐くようにタカシは言った。その声に玲人は顔を上げて反論する。
「ボクが、トーヤ君を恨む?ハハ、恨むだって?そんなことは、例え死んでもありえない。トーヤ君はいつだって!ボクのライバルで、親友なんだ!!ボクの目標であり、救いなんだ!!いつだってキミはここぞという時に決めてくれる!!そうだろう、トーヤ君ッ!!」
「あぁ!!まかせろ玲人ォオオッ!!」
――ドゴォッ!!
駆け寄った俺の気配と音にこちらへ振り向いたタカシの顔面に、俺は懇親の右ストレートを捻り込んだ!油断した所にまともに拳を喰らったタカシは玲人の近くに倒れ込んだ。
「た、タカシクーン!?テメェ!どうやーってほどいたんーんだァ!?」
「…………ッ!」
「んなもん、関係ねぇんだよぉッ!!」
俺の左側から殴りかかってきた茶髪の拳を回りながら避ける。
そしてその反動を使って相手の胴に左の蹴りを入れてやった。
「ごぁッ!?」
すかさず反対側を見れば白髪の奴が鉄パイプを振りかぶった所だった。
俺は見様見真似で玲人のように右手の手刀で相手の鉄パイプを握っている手を払い、そのまま伸びた右腕を掴んで背負投げの要領でぶん投げた。
「うらぁあああああ!!!」
「しばらくそこで寝てやがれッ!!」
「トーヤ君ッ!」
掛けられた玲人の声に振り返れば最初に殴ったタカシが殴りかかってきた所だった。目が怒りに染まっていて完全にキレていた。
「こンガキャァアアアッ!!!」
タカシは俺がやったように右拳を俺の顔目掛けて放ってくるが、相当頭にキてるんだろう、大振りで狙いが雑だ。
「頭に来てんのはなぁ……こっちだって同じなんだよぉおッ!!」
視界が一瞬スローモーションになる。まるで俺の思考の速度が上がったかのように。俺は飛んできた相手の右拳を左のフックで冷静に弾き、だらしなく垂れ下がった顎を怒りを乗せた右アッパーでかち上げた!
「オラァァアッ!!!」
「ヅォ――!!」
今度こそ意識を飛ばされたタカシは後ろ向きに膝から崩れ落ちた。起き上がる様子はない。
玲人は痛みに耐えながらも、残っていた茶髪のうつ伏せで押さえ込んでいた。意識はない、多分
片付いたと思ったその時遠くからサイレンの音が聞こえてきた。
「け、警察か……?」
「多分、沙希君のおかげかな」
「そうか……まぁ、とにかく終わったな……」
俺は気が抜けた瞬間その場でぶっ倒れた。大の字で硬い地面に寝転び窓から覗く月を見上げる。横を見れば玲人も同じように仰向けに寝転んでいた。熱くなった体に夏の夜の少しぬるい風が当たる。
俺は目を閉じてすぐ側にいるであろう親友に向けて言った。
「玲人……」
「…………なんだい?」
「……サンキュな」
気恥ずかしくて、声は小さくなってしまったが。
「……なに、礼など不要だよ。ボクはキミのライバルで……親友だからね」
玲人の奴はそう言っていつもの様に爽やかに笑うのであった。
結局あの後沙希と一緒に警察が来て事件は幕を閉じた。
倉庫の奥には眠ったままの女の子が二人いて、無事保護されたようだ。
気になるのは被害者がその女の子二人だけだった事だ。
何人かが登校していないとの話だったがいったいどういう事なんだろうか……。
不良達は捕まった。金髪と茶髪は俺達二人にのされていたのであっさり捕まった。
ただ白髪の奴だけがいつの間にかいなくなっていた。
一体どうやってあの状況で逃げ出せたのだろう。だけどあいつ一人でなにか出来るとも思えない。 主犯であった金髪はもう捕まったのだから。
俺達はそこそこ怪我を負ったが無事文化祭を迎えられた。
今は休憩時間が被った沙希と一緒に祭りを周っている最中だ。
「もう、あんな無茶しないでよね?」
「いやそうだけどよ。何回も言ったけど俺は巻き込まれただけなんだって!」
「そうだとしてもすっごい心配したんだからね!」
「おぅ……悪かったって……」
数日経った今でも沙希はこうして思い立っては俺に注意を促してくる。
まぁ今回は自分でも危なかったと思ったのでおとなしくしているのだ。
「でも、ま、よかったよ。無事に文化祭も終わりそうで」
「どうだった?ちゃんと参加出来た文化祭は?」
沙希がからかうような顔で俺を覗き込みながら聞いてきた。
その顔を見た後で答えるのも癪だが、俺は立ち止まって横を向きながら言った。
「まぁ、楽しかったよ。苦労した甲斐はあったと思うぜ」
俺のちょっと照れが入ってしまった答えを聞いて沙希は笑った。
止まってしまった俺の少し前で上を見上げながら沙希はなんでもない様に言う。
「――明日、七夕なんだけど。近くの神社で夏祭りがあるんだ」
「あぁ、そうなのか」
「よかったらさ、行こうよ透哉君。今度は純粋にお祭り、楽しもう?」
「……あぁ、行くか!」
俺の顔を見ずにそう言った沙希に俺は返事を返す。
振り返って目を合わさないのは多分俺と同じ理由だろう。
校内放送では俺の初めての文化祭の終わりを告げるアナウンスが流れていた。
次の日俺は沙希と夏祭りに出かけるために町に出ていた。
隣にはいつものようにエリもいる。
「はぁ、それにしても今回は流石に焦ったぜ」
「うん?なに、事件の事?」
周りには人がいないので気軽にエリに話しかける。
皆もうお祭りに行ってるのか今日は一人も道で見かけることはなかった。
「あぁ、まさか人攫いとはな……。思いもしなかったよ」
「そうだね……」
「けど、結局神隠しっていうウワサの出処は分かんなかったな」
「うん?……うん。まぁ解決したんだから、もういいよ。私が気になっただけだし」
そうはいいつつもエリは腑に落ちない顔をしていた。
意外と細かい所が気になる性格だ。まぁそれでもそのうち忘れるんだろう。
そんな事を話しながら、俺達は昔良く通った公園へと続く角を曲がった。
「――――えっ?」
「あん?」
曲がりきってそのまま道なりに歩こうとしたときに、何故かエリは声をあげてその場で止まった。
信じられないような顔をして、何かを探すように辺りを見回している。
「お、おいエリ?どうしたんだ?」
「な、なんで……?と、トーヤ!サキと何処かで会う約束してた!?」
「え?いや、特に約束は……場所はわかってるし、電話すりゃいいかと思って……」
「嘘、じゃあなんで……」
エリは考えを巡らせるように頭を右手で抱えてる。
その様子は普段から考えられない程切迫していた。
「おい、ほんとにどうしたんだよ?」
「トーヤ!サキの、家!家知ってるでしょ!今から行こう!」
「え?お、おぅ。まぁ大体の位置は覚えてるから行けると――」
「じゃあ早く!!」
「えぇ?お、おいっ!」
そう言ってエリは俺を置いて飛んでいってしまった。
いや、だからなんでお前があたかも場所知ってる様に先に行くんだよ。しかも方角はあってるし。
「たしか俺が前に住んでた家の近くだから……」
俺はエリが進んだ道を昔の記憶を思い出しながら、疑問に思いつつも走っていった。
「確かここで間違いなかったと、思うけど」
俺とエリは一つの一軒家の前にいた。
表札には"梓山"と書いてある。うん、沙希の名字は梓山だったはずだ。
「と、とりあえず。どうする?インターホン、押してみるか?」
でもなんて言やいいんだ?もし沙希じゃない人が出てきたらどうしよう。
……えぇい!もういいや押してしまえ!どうとでもなるだろ!
ピンポーン…………。
……しばらくして人の足音が聞こえ玄関の扉が開かれた。
出てきたのは40代くらいの綺麗な女の人だった。沙希のお母さん、かな?
少しだけ昔見たことがあるような気がする。
「俺っ、自分は、大神透哉っていう、者?でして。沙希さんは居る、ご在宅?でしょうか?」
ちゃんと丁寧な言葉を使おうと試行錯誤した結果しどろもどろになってしまった俺である。いかん、調子が狂う……慣れない事はするもんじゃないな……。
「はぁ?沙希、ですか?」
お母さんは様子が変な俺をそれこそ変な目で見ながら、要領を得ないような返事を返した。まぁいきなりこんなガキが来ても分かんないよな普通。
「えっと、自分、は昔小学校で沙希、さんと友達でして……」
なんとか説明しようにもなんて言ったらいいものか。
必死に俺と沙希の関係性を説明しようとした時に、目の前のお母さんは言った。
「あ、あの。沙希?って、どなた……ですか?」
…………。
「――――――――――――――え?」
その信じられない言葉に、俺は凍りついた。
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