第4話 隣の席

俺はいつもより、早く学校に着いてしまった。

あの俺と羽純を夫婦にするという書類を見てから、羽純はすみの顔をどうやってみようと考えていたら、なかなか眠れなかったのだ。

「眠い、、」

 朝の日がまぶしく、寝不足の俺はいつもの席に座った。

そのことで、騒動になることをこの時の俺はまだ知らない。

机に突っ伏した俺の意識はブラックアウトし

た。

______


「えっ、、、」

これはどういうことだろうか。

私の席に生田いくた君がいる。

きっと席を間違えてしまったのだろう。

(眠れなかったのかな、かわいい)

私が思うようなことではないのだろうけれど、かわいいと思ってしまった。

でも、そろそろ、朝の会が始まるし、起きてほしいのだけど、、、。

腕を引っ張り、頬を軽くつねっても、生田君は起きてくれない。

恐る恐る生田君に触れる、突然起きたりしないだろうか。

生田いくたくーん??」

起きてくださいー!!!


「どうした羽純はすみ?」 

「先生、」

(もう朝の会が始まるのに、、、、!!!)

ちっとも起きない生田君はきっと自分の座っている席が私の席であることに気づいてはいない。

だって、どんなに起こそうとしても起きないのだ。

(繭は生田君を起こそうと彼の体を再度揺らしたが、繭の力がないせいで、

生田君が一層眠りへ深くしていることなど、気づいてはいない。)


仕方なく私は生田君の席へ座った。

自分と同じ、机、椅子なのになぜか変な感じがした。

クラスの人からは物珍しげにじろじろと見られ、恥ずかしいことこの上ない。

なんでお前が生田いくた君の席に座っているんだと女子の目線もとても怖い。

もう、正直帰りたい

…よほど、生田君は疲れているのだろうか、、、、。

それにしても全然起きない。



生田君は朝の会が終わり、1時間目が終わっても起きなかった。

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