第2話

きっとそうだと信じてきっとそうなれるんだと信じてきっと大丈夫だと信じて

歩きだした私は、僕は、俺は、いつもの場所に着く。

「どうしてこの姿なの?」

浮かぶ水面に自分の笑顔か泣き顔か怒り顔かわからないものが見える、きっと―だから。

「わからないの?」

母親の声がする。心の底から私は、僕は、俺は、こんな姿になりたくなかった。なりたかった。

きっと親はこれでいいんだろうと思っているそれが普通だ

「でも違う」

だからなりたかった、なりたかったんだ、きっとなれると信じていたから。

違うんだ何もかもが違うんだ何でこうなったんだどうして何だ叫んでも何も変わらない

きっとそうだと信じたいきっとそうなれるんだと信じたいきっと大丈夫だと信じたかった。

そうだまた歩き出そう、次はきっとなれるから。なれるんだから。なってみせるよ。

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