第3話 手洗い場で屈んだ姿勢を背後から見ると足の長さがよくわかる
これは、とある男子高校生の話である。
俺は、記憶にある限りでは、中学生以降、家族以外、女子という生き物と話をしたことがない。
ある日、トイレの個室に入ったが、紙がないという事態に見舞われたのだが、隣に入っていたやつが、そいつも紙がなかったから、下半身そのままの状態で別の個室の紙をゲットし、俺にも渡してくれるという紙だけに神のような離れ業をやってのけてくれたのだった。
あいつのおかげで、トイレから出ることができ、手を洗っていたら、背後から女子の声がした。
「うわー!めっちゃ足ながーい!」
そう、何を隠そう、俺は身長180cm強あり、足は長いのだった。
(俺のことか・・・?俺にちがいねぇ!!)
しかし、俺は女子の声に舞い上がって忘れていた。
隣で手を洗って、さっさと去っていったあいつは、トイレの個室の壁の上から悠々と紙を渡してくれていたことを・・・
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