毒矢ってどんなイメージ?
今回はちょっとマイナーかもしれない毒矢について紹介します。毒矢って、どんなイメージでしょうか?
毒矢は標的をより確実に仕留めるために使用されます。暗殺とか
というわけで、とりあえず「カラードの乱」より毒矢が出てきたシーンでも……。まぁ、今回の抜粋はあまり意味無い気がするからスルーしてもいいかも。ダンは命を狙われてる人、アルウィスはその護衛です。
あくまで、私は毒矢をこう使ったよ、という例です。毒矢の特性を活かしきれてないのは否めない……。とりあえず抜粋パートをどうぞ!
☆抜粋パート
ダンの顔目掛けて何かが勢いよく飛んでくる。アルウィスの銀色の目がその何かを捉え、行動に反映させる。アルウィスは、左手で刀を鞘から抜くと、その何かを刀身に当てて弾いた。飛んできた何かがその軌道を変え、宮殿を囲む壁に命中する。そして、静かに地面に落下した。
飛んできたのは一本の矢。黒人のアルウィスではなく皇帝の嫡男であるダンを狙っていた。このことから、何らかの理由でダンの命を狙う者の犯行であること、ダンが宮殿の裏門から出ると見越して待機していたこと、の二つが考えられる。となればこの矢はダンを殺すためのもので、毒矢である可能性が高い。
(「3-2 忘れても変わらないもの」より抜粋)
【解説】
毒矢は抜粋文のような暗殺に使われたり、矢の殺傷力を上げる目的で使います。毒性の強さは使う毒の種類によって変わります。でも、毒性が強ければいいとは限りません。
狩猟に使う場合、毒性が強いと獲物を食べる我々人間にも影響が出ます。そのため、調理の過程で毒の強いであろう部分を除いたり、加熱分解できる毒を使って調理時に分解したり……という工夫をしていたそうです。
あと、毒矢は危険なものでもあります。違う人に矢が命中して、予期せぬ人を死なせるかもしれない。標的が毒矢に掠りもしなければ、毒矢の効果は発揮されない。逆にこれを応用して、暗殺とかで命を狙われる時に味方を死なせたりとか出来ると思う。
ちなみに抜粋文では、その前の文で状況を説明しているのですが……周りの人が一定距離を空けることにより狙いやすい構図を作りました。本編には書いていませんが、実は高いところから狙いを定めて矢を放っています。
最後に毒の種類と解毒剤について少しだけ。ここはあくまで一般的な毒と解毒剤がメインです。
まず、毒にも色々種類があります。毒の量や性質によって、即死しないものもあるんです。全身麻痺を引き起こすもの、顔面麻痺を起こすもの、遅効性の致死毒。自然毒も種類によっては薬になりますね。ここは、作品によってはアレンジできると思います。
有名なトリカブトは、実は低用量では顔面麻痺を引き起こします。また、トリカブトは「
せっかくだし、もう一つ話を。矢毒としてよく知られているものとしてはヤドクガエル、あとクラーレという植物、があります。この二つ、同じ矢毒でも成分が違います。
ヤドクガエル→人間を殺すことが出来る致死性の毒
クラーレ→筋弛緩を起こす、麻痺性の毒。クラーレで捕獲した動物は、食べても人間に害はありません
こんなふうに、毒は色々種類があって奥が深いわけですねぇ。
次に解毒剤について。一般的に解毒剤として知られているのは……毒物を経口摂取した場合は活性炭を経口投与する。もしくは胃洗浄を行なう。現代なら吸着剤ってのを第一選択で使うけれど、ファンタジーとか昔だとそうはいかないよね。そんな時は、活性炭か胃洗浄を出してみるといい、かもしれない(断言はしない)。
それと、毒矢のように血液から毒が全身に回る時。毒蛇とかに噛まれて血中に毒が回った時。そんな時はこんな対処法があるよ。
結束バンドなどを使用して毒を局所に留める方法。これをすることで、毒が血液を介して全身に回るのを遅らせる方法がある。手足を失うことがあるから多用させられないけれど、これなら中世舞台でも出来るんじゃないかな。結束バンドの代わりとして包帯とか縄で患部の近辺をキツく縛ることは可能だし。
あと、すごい昔だけど、「毒を四肢の血管から取り込んだらすぐに切断した」なんてエピソードを聞いたことがあるよ。実際は切断なんてしたら大量出血で死んじゃうから、きちんと止血措置をするべきだからオススメしない。でも、魔法で再生とか出来るなら、この案は使えるかもしれないね。
解毒方法や対処法の方が熱が入ってしまったのは秘密です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます