第7話 お菓子な作業着。
「姫様。着替えが終わりました」
「おお、タルト。御苦労。して、ナオト殿は?」
「ナオト殿、お早く出られよ。ほらっ!」
俺はタルトの言葉に拒否ったが、
「そおれっ!」
「よっこいしょ!」
「う~んとこせ!」
と、ネージェ、コルネ、ルシールの三人に別室から押し出されてしまった。
「おお、ナオト殿。それで思う存分お菓子作りに励めましょうぞ」
「はあっ? 姫様! 何でお菓子を作るのに、ドレス来て、化粧までして、女装しなくちゃいけないんですか?」
「ナオト殿、これには訳が」
と、タルトが耳元で
「後宮で、
「えっ!」
と、俺はドレスの上から股間を押さえた。
「姫様御提案のこの
「似合うておりますよ、ナオト殿」
と、ショコラ姫は至極ご
が、俺はきつめの衣装と化粧の香りで、クラクラと
「ナオト殿、早くお菓子作りを始めなければ。お時間がもうあまり」
と、タルトが
家は和菓子屋と言っても、ちゃんとした作り方など分からない。もう何年も、作業場に
小さい時は、よく出入りしていたが、
店の陳列ケースに並べられるような和菓子は作れっこない。増して、お
俺は
「姫様、それ待った!」
「ナオト殿、何を? 血迷われたかっ!」
「ああっ、わらわのアマナットウ!」
俺はタルトやネージェやコルネやルシールに全身を取り抑えられながらも、ショコラ姫から甘納豆を取り上げた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます