4 家へようこそ
湊「最近妙に暑いな」 小春「きょうも最高が25度くらいいくって言ってたよ」 2人は初夏の風を浴びながら、そんなことを話していた。 湊「まさか『土曜に家行っていい?』ていっただけで俺の計画が知られてしまうとはな」 小春「そのきゅうりみたいな脳が原因よ」 湊「そりゃどうも」 小春「褒めてねぇーよ」 小春はそう言うと周りの景色を見渡した。 湊「どうしたんだ?」 小春「いや、なんか美咲みたいにかわいい子が住んでそうにないところだなっと思って」 湊「たしかに言われてみるとそうだな。もっと洒落たマンションとかに住んでると思ったんだが……」 まわりは、小さい商店街の路地裏みたいに静まりかえっている。しばらく行くと、『喫茶くぬぎ』と書かれた看板が見えてきた。その前には、周りの地味な景色にまったく似合ってない少女が立っていた。 小春「ねぇ、あの子って美咲にどことなく似てない?」 湊「いや、気のせいだって。」 小春「いや、気のせいじゃないでしょ!」 美咲「どうしたの?」 2人が言い争いをしていると、美咲が話を割って入ってきた。 湊「べ…別になんでもねぇよ」 美咲「あれは、私の妹の美織だよ。」 小春「全部聞いてたの?」 美咲「うん。そだよ。美織ー!知らない人には何するんだっけーー?」 美織「………。」 湊「喋んないだけど。」 美咲「ちょっとシャイなだけだから。心配しないで。」 そう言ったとたんに、美織はこんにちはーと声を上げるのであった。
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