→宙天へ駆ける
かと思えばそれは上に行くほど間隔を
展望台を
通路といっても頂上付近
その最下段の
「待ちくたびれたぞ、あとの二人はどうした?」
マリー・ピア=カミーレ=マレット。すれ違わなかったことから考えるとエレベータを使わず非常階段で
タワーの壁に背を預け言った彼女に、サンシャインは真っ向から
「置いてきたわ。というかあの怪人、あなたの差し
問うとマリー・ピアは微妙な表情。
「……まぁ
それはどこか申し訳なさそうな、不本意そうなものだった。
「過保護な父でな。なんの
あんなのが父親なら同情するとサンシャインは一瞬思うも、それを振り払うように口をへの字に
「
「そう思われても仕方がないな。あくまで否定するが。ならばどうする?」
冷静な表情を
「決まってるわ、あなたに勝つ! 約束覚えてるでしょうね?」
「無論だ。だがここで待たせたぶん、お前は私に借りがあると思うがどうだ?」
そっちから妨害を仕掛けておいて何を、とサンシャインは
「何が言いたいの」
「条件の追加だ。勝者が敗者にひとつ要求を通せることにしたい」
さらりと言ってのけたその体を、思わず値踏みするように見回した。
「……正気? あなたの身体もモジュールも相当くたびれてるハズだけど」
「アマチュアに底を見せるような
ひくりとサンシャインの下まぶたが震える。
「……それでシノーを
「
いちいち感情を
怒りをおさえて考え、長く息を吐いてから答える。
「いいわ、負けるつもりもないし」
「分かるとも、私もお前くらいの時はそうだった」
マリー・ピアからスタート用アプリの招待が
「……シノーは渡さないわ」
サンシャインが階段を
【On your marks】
「なら、
マリー・ピアが壁から背を離し
【Get set】
「言われなくても!」
【Go!】
号砲が鳴る。二人は一瞬のズレもなく飛び出した。
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