ヨーロッパ大陸



















the (European) Continent

英国でユーラシア大陸のうち、ヨーロッパの部分を指す言葉(ユーラシアの語源はEurope + Asia)。

単にthe Continentとも書く。

西端の英国から東端の日本へ視点を変えると、歴史的に「大陸」はアジア大陸(特に中国)を指し、言葉の似た使い方と言える。


ただしthe ContinentはContinental Europeの略称でもあり、この場合は大陸ヨーロッパと訳す。

European Continentが単純にユーラシア大陸の西側半分を指すのに対して、Continental Europeはブリテンおよびアイルランド島も含むヨーロッパのうち、その大陸部分を意味する言葉になる。

歴史的背景を見るに、後者のContinentは多分に仏独を意識した言葉だろう。


英国でthe Continentと書いた場合、自国を含んだ文化圏のうちの大陸部を指す意味合いがあるのに、日本の「大陸」にはその意味合いがきわめて弱い。

それは欧州のような一体感がアジアにはないためであろう。

自らをアジア人と自認しているアジア人がどれほどいるだろうか。

欧州とアジアを比較するよりも、大帝国の遺領という共通項から、欧州と中国を比べたほうが益するところが多いように思う。


話を変えて、大陸は以下の六つとするのが一般的である。

・ユーラシア

・アフリカ(ラテン語でカルタゴの地の意が由来)

・オーストラリア(ラテン語で南方の大陸の意が由来)

・南アメリカ(航海者の名前から)

・北アメリカ

・南極


ユーラシアをヨーロッパとアジアに分けるべきではないか?

陸地でつながっている大陸はひとつにまとめるべきでは?

という考え方に応じて、大陸の数は四つから七つに変動する。


また、六大州という区分けがあり、この場合はアジア、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア(大洋の意)、南アメリカ、北アメリカとなる。

この場合はユーラシアを分けて南極を外している。

周辺諸島も含むので、日本はユーラシア(アジア)大陸には含まれていないが、アジア州には入れてもらえている。



『日本こそ知らなかったが、ではナポレオンが欧州の大半を征服し、オランダもその版図に入れられてしまった』(司馬遼太郎「酔って候」/文春文庫)


参照:広辞苑、明鏡国語辞典、プログレッシブ和英中辞典、ジーニアス英和辞典

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