障礙
















障礙は「しょうがい」「しょうげ」とよむ。

事を行う時のさまたげとなるもの。

特に、仏道のさまたげとなるもの。さわり。


礙の疑は、人が思いまようさまを意味する。

そこから礙は、石を前にして人がたちつくすさまを表し、さまたげる・さえぎるの意になった。


現在は、礙の俗字である碍が常用漢字からはずれてしまったので障礙は障害とも書き、障害者と書く場合は、心身の機能が正常に働かない人を意味する。

なお、障害者基本法における障害者の定義は以下。

『身体障害、知的障害、精神障害その他の心身の機能の障害がある者であつて、障害および社会的障壁により断続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう』


害の使用が障碍者への差別とすることも、それを避けるために「障がい者」と書く言語感覚も理解できない。

字面だけで判断しつつも字面にこだわらないところに、教養の欠如を感じる。

いまは手書きの機会など少ないのだから、障碍と書けばよいと思う。


社会的障壁がなくなれば障碍とは呼べなくなるケースも出て来るので、技術の進歩を願う。

見た目は生身と変わらないが、便利な機能のある義手や義足の登場とか。



参照:広辞苑、明鏡国語辞典、新漢語林

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