気持ちに量はないけれど、重さは存在する。本作はその重みを光と影とにふりわけて、世界を分断している気がする。まさに光あればなんとやらで、視界の中に空洞ではなくちゃんと「情緒」が存在している。人間なのだから、自分の中から出した言葉の良しあしもわからない、死の恐怖も暗がりもわからないAIではないのだから、それでいいじゃないか。そう思わされました。