やっぱりディックが好き

 1950年代くらいの、所謂、SF全盛期の作品が好きだ。


 しかし、もはやSFとはいえないのかもしれない。

 2001年はとっくに過ぎてるけど、まだ人類は火星へも行けてない。木星なんて夢のまた夢だ。

 あの頃の未来は21世紀前半だから、小説の中の世界はとっくに過ぎ去っている場合が多い。


 科学技術の面でも、二日で火星に行けたり、アルファーケンタウリとかに居住可能な惑星があったりと、全然、科学的とはいえない。

 三十世紀の話ならわかるが、もう過ぎている時代のお話なのだから、残念な限りだ。


 でも、あの時代の、アメコミ的な扱いを受けていた作品が死ぬ程好きなんですよね。

 物書きにはタイプライターを使い(それも電子式ではなく、機械式の)、リードパンチのリボンに出力されたプリントアウトでコンピューターの演算結果を見たり、サンダーバードみたいな宇宙船でプロキシマ・ケンタウリまだ行ったり…。


 あっ、でもハイペリオンの「宇宙船」はあんな感じか…。


 でも、でも、話は魅力的です。


 あれはもうSFと呼べないなら、何と呼んだらいいのだろう。


 フィフティーズ空想冒険小説とでも読んだら良いのだろうか?


 フィリップ・K・ディックは未だにハリウッドでも原作として引っ張りだこなのだから、そんな人間は私だけではないのだろう。


 そう信じたい…。

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