性に関する一考察─「VRD」を執筆して…

 最近、人間の「性」はアナログではないだろうかと感じている。


 男性と女性というデジタルではないという意味だ。

 そう、同性愛や性同一性障害というもの存在ですね。

 私は今まで、周りにそのような人がいなかったので、あまり考えたことがなかったのですが、調べてみるとかなり複雑なようです。

 心が男性なのに身体が女性の人。心が女性なのに身体が男性の人。男性として男性を愛したい人。女性として女性を愛したい人。心も体も男性だが、女性に憧れている人。などなど。

 同性愛だからといって全ての人が性転換を求めていると思っていましたが、決してそうではないことなど、最近になって知りました。

 中には、バイリンガルの人で英語を話すときは野太い男の声だけど、日本語になった途端にオネエ言葉になる人もいました。


 人間は十人十色だとは認識していましたが、心と体の性も十人十色なようです。

 そういうことが分かれば分かるほど、同性愛者の気持ちがどんなものか想像できなくなります。恐らく、私が思っているほど単純でもないのでしょう。


 同性愛者や性同一性障害の方の数も思っているよりいるようで、ある調査では三十人に一人とか二十人に一人という割合でいるそうです。つまり、カミングアウトしていないと言うだけの話のようですね。


「性同一性障害」という病気の認定もかなり難しいようで、なかなか認定されないそうです。そういう方たちは単に同性愛者として扱われるから、その境目もかなり不確かなようです。心の問題ですからね。


 こういう人達、特に性同一性障害の方たちの気持ちを理解するにはどうしたら良いのか考えてみました。


 そこで、性同一性障害の人とは全く逆の道を辿った人間を主人公にしてみました。つまり、心も身体も男なのに見てくれだけが、女。しかも、性同一性障害の人達は自分の「異性の身体」嫌悪感を感じているのに対し、この主人公は理想の異性の容姿をしている、というものです。更に、物心ついた時から性の不一致を感じていたわけではなく、ある日突然、自分の意志に反して変わってしまうというものです。


 この性同一性不障害という病気にかかった架空の人物を想像することで、私達「ノーマル」と言われる人種でも、もしかしたら一歩近づけるのではないかと思い、執筆してみました

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