第2話痩せる理由1

 「詐欺だよね。パンパンマンじゃん。」

 数年前、当時付き合っていた彼女Sからの一言です。

 Sと出会ったのは、社会人一年目の夏だったと記憶しているのですが、当時の私は慣れない会社生活のストレス(パワハラ全開のクソ先輩、研修のための長期のホテル暮らし、頻繁に開かれる会社の飲み会等)により不眠がひどく、そこから胃痛と食欲不振を併発し入社三ヶ月で10キログラム近く痩せてしまい、見た目的には細マッチョでした。それから紆余曲折を経てSと交際をしたのですが、付き合って一年ほどで体重は出会ったころから20キログラム増の80キログラム台後半で見た目は悪い方に激変していました。その後Sとは別れたのですが、別れの理由の全てではなくとも私が太ったことが理由の一つにはなっていたと思います。


 家族からも「引退したプロレスラーみたいな体」、「寸胴というか樽」なんて傷つくことを言われます。進学を機に地元を離れて、就職も県外、勤務地も地元から距離が離れているため帰省は年に2回ほど、普段から顔を会わせていれば変化には気づきづらいものですが、たまに帰ってくる度大きくなり続ける私を罵倒してきます。 

 他にも、法事で帰省した際に従姉妹から「伯耆、目ちっちゃくなった?」→遠回しに顔がでかくなったと言われたり、学生時代の写真を友人に見られた時に「…誰やこれ」って言われたり、屈辱を味わうことが多々あります。太ったことによって明らかに容姿にマイナス補正がかかったということです。元から見目に優れていたわけでもないのに、デブりによる悪化、はいこんなものモテるわけないでしょうよという事態の発生です。

「人は外見じゃない、中身だ!」なんて言葉をよく耳にしますがあんなの嘘っぱちです。嘘っぱちは言い過ぎだとしても極論であることは間違いないと思います。個人の好み、趣向の差はあるにせよ、誰だって見た目はいい方が良いにこしたことに違いありません。

 えぇ、つまり何が言いたいかと申しますと、痩せて少しでも見た目をよくしてモテたい、彼女欲しいというこです!友人が大体みんな結婚して寂しいし、焦ってるんだよ、子供の写真なんか眩し過ぎるんで送って来るなよということです。

 繰り返しですが、因幡は彼女を作ってイチャイチャしたいのです!そのためには痩せねばならぬのです!!

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