発達障害とASDについて
この度は読んでいただきありがとうございます。
今回はASDについて。専門的な言葉が多くなりますがご了承ください。
1.発達障害とASDについて
発達障害の特徴は大きく分けて二つに分類する事が出来ます。ASDとADHDです。
今回はASDを重点的に書いていきます。
ASDとは「自閉症スペクトラム障害」と言われるものでアスペルガー症候群とも言われます。
主な特徴としては
社会性の障害(後で詳しく書きます)
コミュニケーションの障害
常同的特性の欠如
特定の事柄に関して強い関心をもって、繰り返しを好む。このような特徴があります。
幼年期に特徴が出ている場合もあれば、成人してから特徴が出てくることもあるので診断するのは難しいです。
2.ASDの特徴
特徴の一つに社会性の障害とありますが、社会といっても学校などの小さなグループから成人してから会社での仕事など多岐にわたります。
ASDの特徴が強い人は他人の感情や気持ちを理解しない、もしくは理解が難しい場合があります。その流れで社会のルールやマナー、暗黙の了解などが分からない、理解できない事が多くなります。
幼年期はまだ「子どもだから」「知らないから」で済むことがあると思いますが、成人してからこの特徴が出てしまうと仕事上でのルールやマナーで失敗したり、会話においても他人の気持ちを理解できないが故に突拍子もないことをしてしまう事があるのです。
会話においても1対1は出来ても複数人を相手にすると情報が混ざってしまって混乱することがあります。本人には悪気はないのですが、そのせいで回りに友人や助けてくれる人がいなくなってしまいます。そして原因が分からずにまた起こしてしまって延々とループをしてしまうのです。こうした問題は他者や社会への関心が薄いために起こってしまうのです。
3.コミュニケーションの障害
コミュニケーションの障害ですが、会話というのは言葉からなる言語コミュニケーションと身振り手振りの非言語コミュニケーションの二つに分かれます。
ASDの人はこの非言語コミュニケーションが苦手で、言葉通りの意味に受け取ってしまう「字義通り性」というのを持っています。皮肉や冗談などを言われてもその文字通り受け取ってしまい本当に伝えたいように伝わらないことが多いのです。これは言語や表情、態度などを読み取る能力が弱いために起こってしまいます。
また、一つの言葉で複数の意味を持つ言葉を使われてしまうと当事者はどっちの意味なのか分からず困ってしまいます。当事者自身も言葉に自分しか分からない意味を付けてしまうことがあるのでコミュニケーションが難しくなります。
4.繰り返しを好む「想像力の障害」
正しくは「限定的で反復的な関心と行動」と言います。繰り返しを好んだり、独特のこだわりを持ったりすることを常同性と言いますが、ASDはこの特徴が強く出ていて、関心の幅が狭くなる為物事の解釈が限定的、部分的、一方的になりやすくなります。
これによって他者の気持ちや心情を考える「心の理論」が狭くなってしまいます。
生活においても急な環境や状況の変化が苦手です。急な予定の変更や仕事の追加などでパニックを起こしてしまう事もあります。
変化に臨機応変に対応できないのは「想像力の障害」によって一つの事にこだわってしまうので、想像力を用いて柔軟に考えることが苦手だからです。
急な変化が苦手なので対応策などを考えることが苦手で生活でも一定のリズムで過ごしますが、ルーチンワークなどは完璧にやることが出来ます。
また、想像力が弱いので曖昧な指示が苦手です。仕事においてはそのような指示は日常茶飯事ですがASDの人にとっては「いつ」「どこで」「なにを」と、細かく言ってもらわなければ動けなくなってしまいます。
気が利かない人だ、と言われることもありますが先述の特徴が原因です。
ですが関心の幅が狭い事はメリットでもデメリットでもあります。
関心がない事に関しては全く知りませんが、自身が関心のある事は常人以上に知識を持っていたり時間を忘れて没頭することが出来ます。知識のアンバランスが起きるのですね。
そのためコミュニケーションしようにも普通は知っていることでも知らないことがありますが、逆にほとんどの人が知らないような話題で会話をする事が出来ることがあります。
実際、ASDの人で芸術や学問において実績を残している人は多いです。
5.終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。
今回はASDということで説明が多くなりました。発達障害の人はASDとADHDの片方、または両方の特性を持っていることが多く、今回書くテーマとしました。
興味の極端な偏りはメリットよりデメリットが大きく出やすい特徴。そこをメリットに変えるのは本人より周囲にいる方々の力の方が大きいのです。
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