第21話 新たな発動

 午前12時。

 私の椅子の下に、魔方陣が現れる。


 【パッシブ】・弟感知

 【肉体条項】・弟近接時、ステータス +5倍

 00:04:59


 「ちよねー!」

 楽しそうに、ロッサちゃんと戯れている。


 【感知条項】・弟抱擁時、姉スキル≪嫉妬≫発動


 スゥっと、弟とロッサちゃんの間に入って、ロッサちゃんを引き離す。

 「昼食を持ってきたから、準備しましょうね。」


 なんか、変なスキルが発動して、モヤモヤする~!


 「準備すっだー。」

 ドッタ君がリュックを受け取り、中から食事を取り出す。


 「ガルル。」

 「きゃはは!」


 私を挟んで、弟とロッサちゃん追いかけっこをしている。


 「やめなさい。食事抜きにするわよ!」


 「ちぇー。じゃ。食事に行こうぜ。」

 ロッサちゃんが、弟の手・・・を引いて食事が並べられている方に移動する。


 イライラ

 ドン!


 両手で、ロッサちゃんを突き飛ばす。

 「ガル?!」


 はっ!違うの!そんなんじゃないの!


 「ご、ごめんなさい!ひろとくっつかれると、変なスキルが発動するの。」


 「ふぅ~ん。」ニヤリ

 ロッサちゃんが、仕返しとばかりに、弟を背中から抱きしめてブラブラさせる。

 「ほ~れ。ほ~れ。」


 キィー!!!!


 「ほ~れ。ほ~れ。」


 しゅん…。


 「ほ~れ。ほ~れ。」


 「…び。」


 「ほ~れ?」


 「びえぇ~ん!!」

 ちょっと、私!泣かないでよ!


 「「「「…。」」」」


 「びえぇ~ん!!」


 「あ。その、わりぃ・・・。」

 「ロッサちゃん!ちよねーいじめちゃダメー!」

 「ひろ~。ぐすん。」


 【技術条項】・姉萌々時、弟スキル≪キラキラ≫発動、姉の状態異常回復

 「ちよねー。い~こ。い~こ。」なでなで


 【肉体条項】・弟接触時、ステータス +10倍、姉弟回復


 その後、居間に戻った私は、お部屋に駆け込み、恥ずかしさのあまりにベットを転げまわって悶え死ぬ。

 何してるの私!4歳の弟の前で、ギャン泣きして、慰められた~~!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る